文系の方が「夢をよく覚えている」人が多い理由 80歳超えると夢が減る?など夢の不思議を解説

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takeuchi masato / PIXTA  
「悪夢をみないようになれる?」
「予知夢ってある?」
夢は誰もが見るものの、謎多き存在ではないでしょうか。新著『夢を読み解く心理学』では、心理学の先生と3人の教え子A、B、Cとの会話形式で、そうした「謎」を解説しています。
本稿では同書より一部を抜粋・編集しお届けします。

夢は死ぬまでみ続ける?

B 「まったく夢をみないんです」という人がたまにいるじゃないですか。僕の同僚もそうなんですけど。これってほんとうにみていないのですか?

先生 いや、みてることがほとんどだと思うよ。ただ、ほんとうにおぼえていない人はいるね。実験室でレム睡眠の時におこすとたいていの人はおぼえていて報告できる。明日絶対おぼえておくぞと意識するだけで、報告できる人もいる。

B なんでふだんはおぼえてないんですかね? 睡眠の質に関係があるのかな……。

先生 理由はいろいろだと思うけど、ひとつは夢が記憶に残るほど強い情動をともなっていないことがあるかもね。ニュートラルな夢や、なんとなく楽しい夢は記憶に残りづらい。

B たしかに僕もうっすらとした情動の種類はおぼえているのですが、肝心の中身をまったくおぼえていないこともあります……。

先生 そう。つまりそうした夢は思い出さなくていいってこと。

B 思い出すほどでもない内容だった?

先生 うん。思い出すほどのことでもなかった、もしくは思い出さなくてもいいように記憶と感情の処理が終わった。

A ちなみに夢は90歳になろうが、100歳になろうが、死ぬまでみるものですよね?

先生 もちろん。ただ、80歳以降になると、若干夢をみる頻度は減っていくけどね。認知症の方だともっとはやく減っていくような気がする。

A 睡眠時間が縮まるからですか?

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