カローラクロス対ヴェゼル、最新SUVを徹底比較 若干クラスは異なるが、価格ではライバル関係

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ヴェゼルの1.5Lエンジン(写真:本田技研工業)

対するガソリン車の燃費では、WLTCモード総合でカローラクロスが14.4km/Lなのに対し、15.6~17.0km/Lを発揮するヴェゼルのほうがいい。ガソリン車における車両重量の差は、ハイブリッド車ほどではなく、カローラクロスが1330~1350kgなのに対し、ヴェゼルは1250~1330kg。20~80kgほどヴェゼルのほうが軽いが、それに加え、ヴェゼルの1.5Lエンジン自体の燃費性能がかなりいいのだろう。

ただし、カローラクロスのエンジンは排気量が1.8L。ヴェゼルのガソリン車より大きく、パワーも最高出力140ps/最大トルク17.3kgf-mを発揮する。118ps/14.5kgf-mのヴェゼルと比べ、走りに余裕があることがうかがえる。市街地などの低・中速走行時であれば差はさほどでもないだろうが、とくに山道や高速道路などでは、より快適に走ることができるといえよう。

外観同様にキャラクターが異なるインテリア

カローラクロスのインテリア(写真:トヨタ自動車)

カローラクロスの室内は、SUVらしい見晴らしのいい視界の高さを確保しつつ、ゆとりのある頭上空間を設けたことが特徴だ。どの席に座っても、街乗りからロングドライブまでさまざまなシーンでの快適性を実現する。また、インストルメントパネルからドアトリムにかけて連続性のあるデザインを採用することで、広がりのある室内空間を演出。フロントシートには、スリムな背面部と高いホールド性を両立したスポーティなシート(G“X”グレードを除く全車に標準装備)を装備する。さらに、室内照明にすべてLEDを採用するなどで、カジュアルな雰囲気の中に、上質かつ洗練された質感も加味する。

ヴェゼルe:HEV プレイのインテリア(写真:本田技研工業)

対するヴェゼルの室内は、全体の印象として、しっかり芯の通った「かたまり感」のあるソリッドなフォルムを重視することで、SUVの力強さを表現する。また、身体に触れるような近い部位には、柔らかな触感と形状のパッドをあしらうことで、強さと優しさを兼ね備えた空間をデザインしている。

運転席では、運転時の視界周辺の見やすい位置に、メーターやディスプレイオーディオなどをレイアウト。スイッチ類は着座姿勢を崩さず自然に手が届く位置に配置することで、視線や動作の流れを断ち切らない、ストレスフリーでスムーズな運転動作を可能とする。なお、運転席からの視界は、カローラクロスはピラーが寝ていることもあり、ヴェゼルと比べると若干ながら狭さを感じる。開放感ではヴェゼルのほうが上だ。ただし、両車ともにアイポイントが高いことと、ピラーが細めであるため、前方の見やすさは同等だ。

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