カローラクロス対ヴェゼル、最新SUVを徹底比較 若干クラスは異なるが、価格ではライバル関係

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ヴェゼルの荷室空間イメージ図(写真:本田技研工業)

両車のこうした差は、前述したホンダの特許技術、センタータンクレイアウトに寄与するところが大きい。燃料タンクを前席下に配置することで、後席以降のフロア高を低くできる。これにより、後席の背もたれを畳んだ際に座面ごと下側へ移動させるスペースが生まれ、結果的に荷室をフラットにできるのだ。

カローラクロスも、2021年12月に発売が予定されているオプションの「ラゲージアクティブボックス」を使えば、荷室をフラットにすることは可能で、大人もゆったり橫になるスペースができる。価格も2万8050円と手頃ではあるが、わざわざオプションを購入しなくても、全グレードで荷室をフラットにできるヴェゼルのほうがよりリーズナブルだといえる。加えてヴェゼルは、後席の座面を背もたれ側に上げることができる「チップアップ機能」も備え、鉢植えなど背が高く、橫にできない荷物の積載にも対応する。シートアレンジの豊富さでは、ヴェゼルのほうが一枚上手だといえよう。

ちなみに両モデルには、スマートキーを携帯していれば、足をリアバンパー下にかざすと自動でテールゲートが開く機能も用意する(ヴェゼルはe:HEV Xを除くハイブリッド車に標準装備、カローラクロスは上級グレードZに標準装備、Sにオプション設定)。両手に荷物を持ったままでもテールゲートを開けることができるほか、どちらもユーザーが車両から離れることで自動的にゲートが閉まる予約機能も搭載する。

両車ともにパノラマルーフの採用で開放的な車内を演出

カローラクロスのパノラマルーフ(写真:トヨタ自動車)

両モデルには、室内を快適に過ごすための、使い勝手がいい装備が充実しているのも特徴だ。まず、ルーフの一部をガラス張りにすることで、オープンカーに乗るような開放感を演出するガラスルーフの「パノラマルーフ」。カローラクロスでは、前席から後席まで広がる一体式の大型タイプをZ・Sグレードにオプション設定する。また、電動サンシェードも装備するため、日差しのコントロールのための開閉が楽にできる。対するヴェゼルも、同じく「パノラマルーフ」という名称で装備し、ハイブリッド仕様のe:HEVプレイに標準設定する。前席と後席それぞれの上部ルーフにガラスを使った2分割式を採用し、サンシェードは脱着タイプだ。

ガラスルーフについては、カローラクロスの一体式とヴェゼルの2分割式では、好みがわかれるところだが、どちらも高い開放感を得られることは間違いない。だが、ヴェゼルのサンシェードは外しているときに荷室などに置く必要があるし、装着は手動で行わねばならない。その点、電動で開閉するカローラクロスのほうが、より使い勝手がいいといえる。

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