GLAY・TERUがコロナ禍に直面した「逆風と希望」 理想のアーティストに「小田和正」を挙げた理由
9月にB'zがオーガナイザーを務める初のRock Project<B'z presents UNITE #01>が開催された。GLAY、Mr.Childrenを迎え、2年ぶりの有観客ライブ+配信ライブとなる。
「ワクチン接種証明書」や「PCR陰性証明書」の提示など、コロナ禍を乗り越える突破口をレジェンドアーティストが切り開こうとしていた。
「なかなか若い世代のアーティストだと思い切ってやれない状況だと思う。この状況を好転させるために、20年以上やってきたバンドらが一肌脱ぐべきなんじゃないかということで、(B'zの)松本さんから声をかけていただいて。また一方では愛知のHIPHOPのイベントが大批判を食らいましたが、どこで開催しても同じような状況が起こる可能性があるんです。繰り返さないためには、お客さん、主催者、アーティストが同じ意識でしっかりとしたガイドラインをつくっていく人が絶対必要だ、ということで。B'zさんが一肌脱いでくれました」
GLAYも11月から待望のアリーナツアーを開催する。そこで目玉になるのが10月6日にリリースさせる16枚目のアルバム『FREEDOM ONLY』だ。今作では、多様性や多面性にとどまらない多層性のメッセージが込められている。TERUによると、アルバムの裏テーマは、「青春時代に聴いてきた音楽を振り返り、その良き時代の音を未来へ繋いで行く」という思いがあるという。
「最近のJ-POPランキングを聴いていて、米津玄師くん、あいみょんちゃんらに感じるのが、僕らが幼いころに慣れ親しんだ歌謡曲や90年代の懐かしい音楽を現代の子たちがやっているという流れがとても心地よくて。GLAYも、高校時代に影響うけた音楽の良さを、後世に伝えて継承することを描きながら活動していたりもするので。『FREEDOM ONLY』というアルバムに注ぎ込めたのは、とても意味がありましたね」
アルバムの曲をライブで演奏することで、「やっとここにたどり着けた」「やっとみんなと一緒に共感できる日が来た」。本来ならば一緒に歌うことが最大限の喜びだが、それが叶わなかったとしても、次に繋げていこうという目標がTERUにとって大きなモチベーションになっている。
独立後の道標となった「ビートルズの存在」
近年、アーティスト、芸能人が独立する動きが増えている。個人事務所を立ち上げる、フリーランスになる、エージェント契約を結ぶなど、所属事務所に縛られない道を選び、多様化したエンターテインメントに合わせた挑戦が行われている。
GLAYは、その流れが始まる2005年に独立している。新事務所を立ち上げ、楽曲の原盤権やファンクラブ運営など、GLAYに関わるすべての権利を、時間をかけて集約していった。
GLAYにとっても“最大の転機”だったと当時を語る。
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