「ドライアイ」に悩む人に教えたい効果的な対処法 高齢者だけでなく、若者にも増えている

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眼球表面の潤滑が不十分だと、視界がぼやけることがある。この症状のために、私は何度も視力検査を受けたが、ページ上の文字がはっきり判読できなくなっているにもかかわらず、処方箋は変わっていない。

ドライアイの問題は、50歳以上の高齢者に多く見られるが、若年層にも増えている。専門家は、スマートフォンやパソコンの普及が原因だと考えている。また、若年層ではコンタクトレンズを装用している人が多く、長時間の装用がドライアイの原因になることもある。

ドライアイは、シェーグレン症候群をはじめとする自己免疫疾患の代表的な症状で、体内の潤滑作用を担う組織に障害が生じる。また、白内障手術、視力回復のために角膜を整形するレーシック手術、眼瞼下垂症の治療のための眼瞼下垂症手術などの後に、一時的にドライアイになることもある。

睡眠中にまぶたが完全に閉じないために、慢性的なドライアイになる人もいる。一人暮らしをしていて、それが原因ではないかと思われる場合は、誰かを呼んで寝ているときに目をチェックしてもらうといいとウデル氏は話す。スマホで撮影した写真を医師に見せるのもいいだろう。

最も多いドライアイの原因は?

目の潤いはどのようにして保たれているのか?

目の表面を覆う涙の膜は、3層構造のサンドイッチのようなもので潤いを与えており、それぞれの層は異なる分泌腺によって作られている。上まぶたと下まぶたにあるマイボーム腺は、油性の外側の層を作り、フィルムを安定させる。この膜がすぐに壊れてしまうと、視界がぼやけてしまう。

次に、水様性の涙を供給する2組の涙腺がある。最も内側にあるムチン層は、水を引き寄せ、角膜の表面に涙の膜を広げる働きをする。涙の供給が十分であっても、ムチンが不足すると角膜の濡れを妨げ、角膜の表面が傷ついてしまう。

マイボーム腺と涙腺には、性ホルモンであるアンドロゲンとエストロゲンの受容体があります。ホルモンレベルの低下は、更年期の女性や、前立腺がんの治療で抗アンドロゲン療法を受けている男性にドライアイの問題が増えることを説明している。実際、ドライアイの最も一般的な原因は、マイボーム腺の機能障害により涙液膜が不安定になり、目から水分が蒸発してしまうことだ。

防腐剤入りの目薬を何度も使うなどして解決しようとするとかえって目荒れがひどくなることがある。私はそうした目薬を使った後、慢性的に目が赤くなってしまった。防腐剤の入っていない単回使用の潤滑剤に変えたところ、すぐに問題は解決したが。

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