中国で怒濤の攻勢、TPR(帝国ピストンリング)が開けた風穴

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 今年は1500万台以上が確実、断トツとなった世界一の中国自動車市場で、ATG製のピストンリングは36%のシェアを誇る。2輪向けでも38%と、いずれもトップだ。供給先は上海フォルクスワーゲンのほかに、第一汽車や東風汽車、奇瑞汽車など、いずれも地場の大手自動車メーカーに食い込んでいる。

合弁会社の成功をきっかけに、TPRは中国での事業を拡大。ついには安徽省安慶市の中で、一大工業団地を築くまでになった。現在、安慶環新集団とTPRが共同出資する生産会社は、ピストンリング、シリンダーライナー、焼結バルブシートなど4社に及ぶ。今期の営業利益の半分は中国で稼ぎそうだ。

いずれ成熟化する中国 ライバルの追随も必至

一方、顧客基盤を日本の自動車メーカーに依存してきたのが、競合するリケンと日ピス。中国での生産拠点は、それぞれ2カ所ずつと、TPRの6カ所の後塵を拝している。

とはいえ両社にしても、海外展開にまったく出遅れていたわけではない。リケンは60年代後半から東南アジアに進出していた。「海外のバランスシートは見せたいぐらい強固だ。今後は出資の引き上げも考えていかなければならない」(岡野教忠・リケン社長)。

日ピスは100%独資で現地にピストンリングの生産子会社を立ち上げた。「やる気になれば動ける。ただ工場をつくって、『さあやろう』というときにリーマンショックに遭ってしまった」(高橋重夫・日ピス社長)と、景気回復を待って攻めに転じる構えだ。

中国で快走するTPRだが課題も残る。パイ全体が急拡大してきた中で、他の地場メーカーも生産を伸ばし急速な追い上げを見せている。

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