中国で怒濤の攻勢、TPR(帝国ピストンリング)が開けた風穴

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日米中、3社合弁の“妙” 中国でシェア首位を爆走

TPRが中国に進出したのは1997年。国有企業の安慶環新集団と合弁で、2輪車用ピストンリングを生産する安慶帝伯格茨活環塞有限公司(ATG)を設立。安慶環新集団が工場を現物出資(28・6%)、フェデラル・モーグルとTPRが各々35・7%出資し、始動した。

当時でも中国は年間1000万台を誇る世界最大の2輪市場。ATGはこの旺盛な2輪需要の取り込みを狙った。国営ゆえに緩み切った工場内の規律を正すべく、TPRは生産担当の役員を送り込み、先進国並みの工場に変えるという荒技に取り組む。

むろん意思疎通も日英中の3カ国語だ。現場のしつけにも苦労したが、「安慶市政府が非常に協力的で、それが事業の成否を決めた」(山岡秀夫・TPR専務)という。

当初、2輪向けのピストンリングの販売は好調に推移したが、4輪車の需要が育つ中で次なる壁にぶち当たる。

同じピストンリングでも、2輪向けと4輪向けを作る技術はまったく違うが、中国では先進国並みの高性能なエンジンが生産されていなかった。そこでTPRは、00年前後からATGに積極的に技術供与し、4輪向けの現地生産に踏み切った。

TPRが持つスチールリングの高度加工技術、フェデラル・モーグルの鋳物リングの技術、そして先進国の技術を必死に取り入れたATGの努力が結実した。

TPRが日系、フェデラル・モーグルが欧米系、安慶環新集団が地場と、営業を分担したのも奏功。「価格が輸入品の半分以下でも世界品質の水準だと認めてもらった」(山岡専務)。今やTPRの生産の3分の1が中国だ。

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