パンダは暑がり「産室22度」で過ごす双子の成長記 生後3カ月で5kg超、歯も生え寝返りも上手に

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シンシンの様子はどうだろう。双子の入れ替わりに気づいているのかいないのか、シンシンは落ち着いて2頭とも育てている。

出産直後は、付きっきりで赤ちゃんをお世話していたシンシンだが、次第に赤ちゃんから離れて食事や排泄をする時間が増えている。赤ちゃんは、お腹がすいたり、何か不愉快なことがあったりすると鳴く。

産室だけでは狭くなってきた

シンシンが離れた当初は、置いてけぼりにされたと思ったかのように鳴いたが、その後、鳴いてシンシンを呼ぶことは減った。「シンシンが離れても危険ではないと認識したのかもしれません」(大橋課長)。

雄の赤ちゃんに授乳するシンシン。9月20日(写真:公益財団法人東京動物園協会提供)

それでも赤ちゃんが鳴くと、シンシンは赤ちゃんのそばに寄って、体を舐めたり授乳したりしている。シンシンは、出産直後は何も食べなかったものの、その後、竹を食べる量が順調に増え、産室だけでは狭くなった。そのため8月12日からは日中、8月18日からは夜間も、産室の隣の非公開室を使えるようにしている。

シャンシャンは2017年9月20日に100日齢を迎えた頃、後ろ足の力が強くなり、体を支えて数歩前進することができるようになった。10月20日の130日齢の頃は、歩き方がしっかりして、産室内を歩きまわるようになった。双子も今後、このようになり、動ける範囲も広がっていくだろう。引き続き、成長を見守りたい。

中川 美帆 パンダジャーナリスト

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なかがわ みほ / Miho Nakagawa

福岡県生まれ、早稲田大学教育学部卒。毎日新聞出版「週刊エコノミスト」などの記者を経て、ジャイアントパンダに関わる各分野の専門家に取材している。訪れたパンダの飼育地は、日本(4カ所)、中国本土(11カ所)、香港、マカオ、台湾、韓国、インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイ、カナダ(2カ所)、アメリカ(4カ所)、メキシコ、ベルギー、スペイン、オーストリア、ドイツ、フランス、オランダ、イギリス、フィンランド、デンマーク、ロシア。近著『パンダワールド We love PANDA』(大和書房)

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