ホリケンの「漢字練習?」ジョークがまずい理由 日本のお笑いが抱えている根本的な問題
8月30日に放送された、日本テレビ『しゃべくり007』に、東京五輪で銀メダルを獲得したバスケット女子日本代表チームのコーチと選手たちがゲストで登場した。番組の1コーナーで選手の1人、馬瓜エブリン選手が、ネプチューンの堀内健のきわどいジョークの”餌食”となった。
パネルクイズで、馬瓜選手がバスケットボールより夢中になっていることは何か、を当てるときに、堀内氏が「漢字練習?」とジョークを飛ばしたのだ。
これって面白いだろうか?
たとえそこに何の意図がなくとも
この番組のプロデューサーたちはおそらく、馬瓜選手が移民や観光客でなければ外国人でもないということを知っていた。同氏は名古屋市で生まれ育ち、ずっと日本の学校に通っており、漢字能力は一般的な日本人と同じ程度あると考えられる。番組に出演するゲストを探す制作者たちは、馬瓜選手と妹が日本でずっと暮らす中で、いじめを受け、馬鹿げたジョークの対象になってきたことも知っていたかもしれない。
堀内氏のジョークはこの2人に、彼女たちが日本人的ではなく、これからもずっとそうであるのはどういうことか、思い出させるよう意図されていたように見えた。
ひょっとしたら、違うのかもしれない。まったく無意識に出たジョークかもしれないし、堀内氏自身は漢字能力の欠如を馬瓜選手の「ガイジンらしさ」と結び付けてはおらず、同じようなジョークを「見た目的にも」日本人的な日本人にも言ったかもしれない。
堀内氏のジョークに対してツイッターで不快感を訴える人が少なくなかったのは、このジョークの対象がマイノリティーだったからだと述べる人もいる。マイノリティーは時として、大勢からのジョークに過敏に反応することがある。漢字を読めないといった推測を抱かせるようなジョークに。
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