宮迫博之「解散報告会」で見せた3つの大きなズレ 相方・芸人仲間達との関係はもはや修復不可能
もちろん宮迫には宮迫の事情があり、言い分があるだろう。しかし、すべては行動で判断される。闇営業問題から現在までの彼の行動は、相方の蛍原をないがしろにしてきたと思われても仕方がないものだった。
雨上がり決死隊というコンビの間では、いつも宮迫が上位に立っていた。一緒に番組に出ると、中心になって場を仕切ったり、盛り上げたりするのは宮迫の役目だった。
しかし、宮迫がトラブルを起こしてしまったことで、この関係性は逆転した。迷惑をかけたほうが、かけられたほうの上に立つのは不自然である。だが、長年自分が上位にいた宮迫は、その意識を最後の最後まで捨てることができなかったのではないか。
2つ目は「ゲスト芸人たちとの意識」のズレ
2つ目は、ゲストとして出演していた芸人との意識のズレである。バラエティ番組で展開されるプロの芸人同士のやり取りは、高度な心理戦のようなものだ。あうんの呼吸で瞬時に相手の意図を見極めて、話に乗ったり、ツッコミをいれたり、イジったりイジられたりする。そこで選択を誤ると、気まずい空気が流れてしまうことになる。
配信動画に出ていたのは、東野幸治、出川哲朗、ケンドーコバヤシ、狩野英孝、FUJIWARAという面々。彼らは笑いを交えながらも、雨上がり決死隊の2人に率直な疑問をぶつけて、話を引き出そうとしていた。
ここで宮迫は何度も選択を間違えていた。コンビ間の「心温まるいい話」を聞きたくて話を振った出川に対して、宮迫は「相方が熱心にティラミスを勧めてきたことがある」という笑い話を披露した。照れ隠しのつもりだったのかもしれないが、出川を含めてその場にいる全員が「いま聞きたいのはそれじゃない」という表情をしていた。
また、宮迫はテレビに出ることをあきらめていないとも語っていた。いつかテレビに出られるなら、ひな壇の一番端っこの大声を出さないといけないところからやり直す覚悟だ、という趣旨のことを言っていた。
夢を語るのは個人の自由だ。だが、バラエティ番組の収録現場でひな壇の一番端っこの席に座ることを「一からやり直す」というふうに捉えているのだとしたら、少々考えが甘いと言わざるをえないのではないか。
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