ソリオ対ルーミー、売れ筋トールワゴン徹底比較 販売台数2位と14位、トヨタの販売力が際立つ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ルーミーのボディサイズやパッケージング(写真:トヨタ自動車)

より幅広いグレードで電動スライドドアを使えるという意味では、ルーミーのほうが上だ。また、いずれもドアノブにあるスイッチを押すだけで開閉が可能だが、ルーミーにはさらに、事前に予約すれば、キーを携帯していれば車両に近づくだけでドアが開く「ウェルカムパワースライドドア」も採用する(Xを除く全グレードに標準装備)。買い物などの荷物を両手に抱えた状態でもドアを開けることができる。電動スライドドアの使い勝手や対応グレードの多様さでは、ルーミーに軍配があがる。

ちなみに、小さな子どもや高齢者が乗り降りしやすいように、後席の乗り込み口が低いことも両車の特徴だが、ルーミーが366mm、ソリオは365mmで、高さはほぼ互角。ほかにも、いずれもドアのピラーにはアシストグリップを採用、足腰が弱い高齢者や幼児などが、乗降の際に握ることで体を支えられるといった細かい配慮もなされている。

両車とも充実した安全装備

安全装備に関しても、両車ともに衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時の加速抑制機能、車線のはみだしやふらつき時の警報機能など、今では一般的ともいえる装備を有する。高速道路などで先行車を設定速度内で追従するACCに関しても、ともに全車速追従機能付きであるため、渋滞時に先行車が停止した場合には自車も自動で停止する。

ただし、ルーミーには、ブレーキペダルを踏まなくても停車状態を保持する「オートブレーキホールド」機能があるが、ソリオにはない。ルーミーは、前車が発進するまでペダルなどの操作は不要だが、ソリオは停車して約2秒で機能が解除されるため、そのまま前車が動かなければブレーキペダルを踏む必要がある。この点は、メーカーの安全性に関する考え方が違うことを意味しているが、ペダルなどの操作がより少なくすむのはルーミーのほうだ。

ほかにも両車では、駐車時に自車を上空から眺めたような映像をナビモニターに映し出す駐車支援機能も採用する。ルーミーは「パノラミックビューモニター」という名称でXを除く全車に、ソリオは「全方位モニター」という名称でハイブリッド車にそれぞれオプション設定する。より幅広いグレードで使えるのはルーミーのほうだ。

だが、ソリオには、上級グレードのMZに前述したカラーヘッドアップディスプレイを標準装備するが、ルーミーには設定がない。運転席前方のダッシュボード上に、車速やシフト位置、警告などをカラーで表示するディスプレーで、ドライバーの視線移動量を減らすことで安全運転に寄与する。より最新の安全装備を持つという意味では、ソリオに若干のアドバンテージがあるといえよう。

次ページ商品力は互角、なぜソリオの影が薄いのか?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事