スズキ「新型ソリオ」に見るコストダウンの代償

打倒トール/ルーミー、価格競争の行方は?

ソリオの価格は158万1800円〜214万8300円。ソリオバンディットの価格は200万6400円〜213万180円(写真:スズキ)

スズキのハイトワゴンである「ソリオ」および「ソリオバンディット」が、2020年11月25日に5年ぶりのフルモデルチェンジを発表し、12月4日に発売された。今回のフルモデルチェンジで4代目となったスズキの主力コンパクトハイトワゴンのソリオ。5ナンバーサイズの小型車として人気が底堅く、ダイハツが開発し、トヨタとともに販売している競合車の「トール」や「ルーミー」とともに、身近な生活支援車として注目の1台だ。

今回のフルモデルチェンジでは、5ナンバーサイズの小型ワゴンとして、取り扱いやすさを維持しながら、荷室床長を拡大させた。一方で前型の途中から採用されたハイブリッドシステムは、マイルドハイブリッドシステムへ変更になった。それにより、前型と比較できるJC08モード値で燃費性能は悪化しており、前輪駆動(FWD)同士で比較すると、前型HVが32km/Lであったのに対し、新型は22.4km/Lとなる。より現実的な燃費測定法となるWLTCモードで表すと19.6km/Lという数値だ。

走行性能は高そうだが燃費性能の低下に疑問

スズキのマイルドハイブリッドシステムは、たとえば軽自動車「ハスラー」のターボエンジン車にも搭載されている。ハスラーは、軽自動車でありながら格上の普通乗用車に匹敵するほどの動力性能や快適性を実現しているので、新型ソリオの走行性能や快適性はかなり高い水準で満たされているのではないかと、まだ試乗をしていないが想像できる。

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しかし、自然災害の甚大化により国内各地で自宅を失ったり仕事を失ったりする被害が出ている今日、気候変動に影響を及ぼす燃費性能を悪化させてしまう企業判断には疑問がある。こういうところに日本の自動車メーカーの長期ビジョンの希薄さがあり、足元の利益や販売店との関係を重視している姿が見えてくる。

では、新型ソリオの特徴を順にみていこう。車体寸法は、全高は1745mmで変わらないが、全長が80mm伸びて3790mm、全幅は20㎜広がって1645mmとなる。それでも最小回転半径は4.8mと前型と同じになっている。しかしながら新型は、室内長が意外にも15mm短くなり、室内幅は前型と同じという結果だ。後席の前後移動調整代も165mmで、前型と変わらない。

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