がんを疑うべき人が抱える「9つの症状」と治療法

兎にも角にも大事なのは「早期発見・早期治療」

女性の場合には乳がんと子宮頸がんの検査を行い、経過を見ておくと安心です。これらを1年に1度、かかりつけの病院などで受けておき、医師に「毎年の変化」を見ておいてもらうと早期発見につながりやすくなります。反対に、受けなくてもいい検査は以下の通りです。

<「受けなくてもいい」検査>
・胸部レントゲン検査
・胃バリウム検査
・PET検査

これらは検査として十分でなく、むしろ悪影響の場合もあります。まず胸部レントゲンでは1センチ以下の腫瘍を見つけることが難しく、特に心臓や横隔膜に隠れた腫瘍の見落としも多くなります。コスト的に割高にはなりますが、可能であればCTを利用したいところです。

また、胃バリウム検査もちょっとした泡がポリープやがんに見える場合があり、異常があればいずれにせよ胃カメラを飲むことになります。放射線技師によって検査の精度にも差があり、見落としの可能性もあるので、最初から胃カメラを選んだほうが安心でしょう。

最後のPET検査は、ブドウ糖代謝の指標となるFDGという薬を用いて、がんの有無を見ていく検査方法です。がん細胞は増殖するときに糖分を多く取り込もうとするので、その性質を利用した検査になります。

がんを疑うべき症状とは?

近年人気を集めているのですが、この検査は本来、すでにがんと診断された人が、がんの広がりを調べ、ステージを決めるときに使われるものです。そのため、精度としてそこまで高いものではなく、1センチ以下の腫瘍や、もともと糖分を多く取り込んでいる脳や心臓、血流の多い腎臓、膀胱などにがんがあっても見つけられません。

「PET検査を健常者が利用しても、がんの発見率は1%以下である」とアメリカの核医学・分子イメージ学会は伝えているほどです。さらにデメリットとして、被ばく量が多い、進行が遅いがんを見つけてしまって過剰治療につながる、といった問題もあり、検診は基本的におすすめできません。なお、もしも日常で次のような症状があった場合には、定期検査を待たずに近くの医師に相談してみてください。

【注意すべき9つの症状】
□ダイエットをしていないのに、直近3ヶ月で体重が10%以上落ちた場合
□37度5分以上の発熱が続く、毎晩大量の寝汗をかく場合
□便が黒くなった、急な便秘、便が急に細くなった、血が混じっているなどの場合
□爪がそってスプーンのようになっている、下のまぶたの裏が白い場合(貧血の疑い)
□咳が長引き、血痰が出る場合
□口臭が以前よりきつくなった場合
□舌のひだひだがなくなった、口内炎や舌炎がなかなか治らない場合
□急に血糖値が上がり、糖尿病と診断された場合
□皮膚が急に黒ずみだした、まぶたが腫れているなど、皮膚の状態が変化した場合

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