国際的孤立のスーダンに深く浸透する中国


中国が軍隊、労働者を派遣

スーダンはアフリカ最大の面積を持つ国である。面積250万平方キロメートル、日本の約7倍の国土がある。世界でも10位に入る。人口は約3915万人。スーダンは産油国でもある。原油の生産量は1日49万バレル。アフリカではナイジェリア、リビア、アルジェリア、アンゴラ、エジプトに次いで6番目の産油国である。原油の確認埋蔵量も多い。

この豊富な原油の権益確保のために、中国が軍隊、企業、労働者を送り込んでいる。スーダン原油の最大権益保有者は中国最大手・中国石油(CNPC)である。スーダン原油の約80%が輸出されているが、うち55%を中国が輸入している。

石油天然ガス・金属鉱物資源機構の竹原美佳・調査部主任研究員によれば、「中国が輸入する原油の10%をスーダン原油が占める」という。

石井前スーダン大使は、「スーダンは石油開発、武器、市場の三つとも中国に依存している、アラブ・アフリカ世界でも特異な国」と指摘する。米国はスーダンとの貿易、金融取引停止制裁を続けている。このためスーダンに進出している日本企業は皆無といわれる。そうした状況下、スーダン国内の銀行ATMで、中国の代表的なクレジットカード・銀聯カードが使えるというから驚く。

経済成長を続ける中国。原油・鉱物など資源を「爆食」し、資源を求めて世界に進出する。だが、多くの国では先行する欧米資本が資源の権益を確保している。このため中国はアフリカの一部、ミャンマー、カザフスタン(旧ソ連)など欧米資本が入りにくい地域に進出している。スーダンは最大の成功例である。

なぜ中国がスーダンで成功したのか。それにはスーダンが抱える民族、宗教問題と、ダルフール紛争や、原油生産地である南部独立問題を語らなければならない。

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