国際的孤立のスーダンに深く浸透する中国
サッカーのワールドカップ。開催国の南アフリカ政府はアフリカのすべての国家元首に開会式の招待状を送った。その中にはスーダン大統領オマル・バシル氏も含まれる。だが、招待状を送りながら、南アフリカのジェイコブ・ズマ大統領は「実際に開会式にやってきた場合には、バシル大統領を逮捕する」と公言する。
その理由は何か。バシル・スーダン大統領は4月の大統領選挙で再選を果たしたが、国連が「21世紀最大の人道危機」と呼ぶダルフール(下図参照)紛争に関与し、国連推計で30万人が死亡し、多くの残虐行為が起きたことの責任を問われ、国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ているからだ。
もし、バシル大統領が日本に来た場合、どうなるのか。「日本は逮捕する義務がある」と、石井祐一前スーダン大使は語る。バシル大統領は外国を訪問できない国家元首である。
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