「家に冷房なし」でも我慢せずに夏を乗り切る方法 自分史上最高にノーコストで快適に過ごせた訳

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改めて説明しますと、わが家にはエアコンも扇風機もない。東日本大震災による原発事故の後から始めた「超節電生活」のあおりでこんなことになっているわけでして、振り返れば今夏で11回目の「冷房なしの夏」を過ごしてきたことになる。

とはいえ最初に断っておきたいのは、私は超人でもなく「ガマン大会」をやっているわけでもないということだ。実はここには身も蓋もないカラクリがあるのである。

わが生活のパターンは、午前5時に起きて、午前中に3時間、午後も3時間は近所のカフェで執筆などの仕事をして、それから銭湯に行って午後6時過ぎに帰宅というのが基本。なので日中は、カフェなどでエアコンの恩恵に十分あずかっているわけです。

要するに、自宅にはエアコンはないけれど、昼の最も暑い時間帯は、他人様の空間にて他人様のエアコンにちゃっかり便乗させていただいているのであります。

つまりは、熱中症対策として強調される「我慢せずエアコンを適切に使いましょう」ということを、それなりに実践しているといえよう。

朝晩はどうしているのか?

というわけで、冒頭で思わず「奇跡のような生活」などと口走ってしまったが、現実は奇跡でもなんでもなく、案外合理的かつ常識的な生活なんである……と自分では思っているんだが、世間様はそうは見なさない。

家にエアコンも扇風機もないというと、「だって朝晩はどうするの?」「信じられない!」と、ほとんど叫ぶような反応である。で、コヤツはエコ意識の並外れて高い(変な)人にちがいない、つまりはものすごくガマンして「正しい」ことをしようとしているのだろうと、盛大なドン引きと、ほんの少しの尊敬と同情の入り混じった複雑な目で見られることになる。

ちがーーーーう!

と、今度は私が叫びたい。

コストゼロ、というのは、お金を払っていないというだけのことではない。だって電気代や家電購入代がゼロであろうとも、もしイライラとガマンして長く過酷な夏を過ごしているんだとしたら、仕事も遊びも手につかないし、気持ちだって落ち込むし、ストレスも溜まりまくるだろう。

何より体に無理をさせて睡眠不足になったり熱中症になったりしたら、そのマイナスのコストはどう考えても無限大である。コストゼロどころの騒ぎではない。

つまりは、これらのことが全然ない状態、要するに、お金を使わないだけでなく、ガマンもせず健康も損ねず心から快適に幸せに過ごすことができて始めて、「コストゼロで夏を過ごした」と宣言することができるのである。

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