テレビの視聴者参加番組「絶滅」何とも残念な選択 「99人の壁」「アタック25」レギュラー放送終了
最後に話を「99人の壁」に戻すと、かつてのような「100万円獲得をブロックした人が次の挑戦者になれる」「個人がマニアックなテーマを熱量たっぷりに語って驚かせる」「小学生が大人とガチンコで戦い、勝利する」などのオリジナリティあふれるシーンは見られなくなりました。
不定期特番化で一般人出演は激減へ
クイズのテーマも、「信号機」「筋トレ」「珍名生物」「記憶力」「戦国のお姫様」「佐藤二朗」などのマニアックなものから、「アニメ」「グルメ」「ヒット曲」などの視聴率が計算できそうなざっくりとしたジャンルに変更。また、「99秒の壁」「99時間の壁」という“99”を押し出したまったくの別企画が増えていることも併せて、「それだけ制作のハードルが高いコンセプトの番組だった」「苦しい状況が続いている」ことを物語っています。
実は6月12日放送の「99人の壁」に挑戦者として出演し、リモートを含めた99人と対戦するという経験をさせてもらいました。声をかけてもらって出ることになったのですが、自分が挑戦したいテーマではなかったものの、それでも「視聴者参加番組は素晴らしい」という実感が残っています。不定期特番になると「クイズ$ミリオネア」(フジテレビ系)がそうだったように、出演者は芸能人ばかりになることが予想され、そんな機会を体験できる人が減ってしまうのは残念でなりません。
また、一度やめてしまい、その期間が長くなるほど、せっかくのノウハウは引き継がれず、復活が難しくなっていくものです。SNSやYouTubeなど一般人の手がけるコンテンツが支持を集める時代だからこそ、スポンサーの説得が必要でも、制作上の手間とリスクがあったとしても、各局は少しでも早く視聴者参加番組を復活させるべきではないでしょうか。
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