テレビの視聴者参加番組「絶滅」何とも残念な選択

「99人の壁」「アタック25」レギュラー放送終了

せっかくの財産を手放すだけでなく、時代への逆行では?(写真:andreysafonov/PIXTA )

8月11日、フジテレビは秋からの新編成として、10月から“笑いの土曜日!”と掲げて19時台に「芸能人が本気で考えた!ドッキリGP」、20時台に「新しいカギ」を放送すると発表。特に現在金曜20時台に放送されている「新しいカギ」を「オレたちひょうきん族」「ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!」「めちゃ×2イケてるッ!」を輩出した伝統の“土8”枠に移動することが大々的に報じられています。

しかし、視聴者が反応したのは“笑いの土曜日!”だけではなく、ネット上には怒り、戸惑い、あきらめなどのネガティブな感情が別のところに表れていました。それは現在19時台に放送されている「超逆境クイズバトル!! 99人の壁」のレギュラー放送終了。10月以降は不定期特番として放送するというのです。

ネット上に怒り、戸惑い、あきらめなどのネガティブな声があがっているのは、この編成によってレギュラーの視聴者参加番組が絶滅してしまうから。先日、もう1つの視聴者参加番組である「パネルクイズ アタック25」(朝日放送・テレビ朝日系)が9月での終了を発表したばかりだけに、「一気になくなってしまうの?」と驚いているのでしょう。

さらに驚きを超えてネガティブな声があがっているのは、「またか」「ついに……」というテレビに対する不信感が募っているからなのです。

絶滅の理由は視聴率だけではない

個人を尊重することや、自分らしい生き方を追求すること。あるいは、SNSやYouTubeなどで自ら発信することが当たり前の世の中になりました。「一般人が自分の愛するテーマのクイズで勝負する」というコンセプトの「99人の壁」は、そんな時代の流れを見事にとらえた番組。実際、出演者たちは生き生きとした表情で愛するテーマを語る姿を見せていただけに、「時代に逆行している」と失望の声があがるのは当然でしょう。

また、コロナ禍で100人の参加者を集めることが難しくなったものの、制作サイドがスマートフォンを使った対戦システムを早急に開発。リモートでの対決も可能になり、ここまで試行錯誤を続けながら放送を続けてきました。

次ページ「アタック25」はいまだに出場希望者が多い
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
  • 世相をリアルに映し出す 流転タクシー
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 賃金・生涯給料ランキング
トレンドライブラリーAD
人気の動画
イオン「フジ実質買収」で岡田会長が語った未来図
イオン「フジ実質買収」で岡田会長が語った未来図
採用担当者が嘆く「印象の悪い就活生」の共通点
採用担当者が嘆く「印象の悪い就活生」の共通点
ヤマト独走に待った!佐川・日本郵便連合の勝算
ヤマト独走に待った!佐川・日本郵便連合の勝算
ヤマダ、社長離脱でにわかに再燃する「後継問題」
ヤマダ、社長離脱でにわかに再燃する「後継問題」
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
私大トップ校の次の戦略<br>早慶上理・MARCH・関関同立

受験生確保や偏差値で高い水準を誇る関東・関西のトップ私大13校。少子化や世界との競争といった課題に立ち向かうための「次の一手」とは。大きく揺れる受験動向や、偏差値や志願倍率と比べて就職のパフォーマンスが高い大学・学部なども検証します。

東洋経済education×ICT