なぜか機嫌がいい人がしている「なるほど」な工夫 不機嫌な人は残念ながら幸せにはなりにくい
Jさんは、アパレル関係の会社を自分で立ち上げ、5人のスタッフと忙しい毎日を送っていました。業績も順調に伸び、いよいよこれから新しい事業展開をしようという矢先、大変なことが起こりました。スタッフが全員、会社に来なくなったのです。
「今日は大事な日なんだから、来てくれないと困るでしょう」と1人ひとりに電話しても、「もう、嫌です」と切られ、ついには着信拒否。
「どうしてこんなことになったのか」と考えると、その理由は明らかでした。「なぜ、こんなこともできないの!」「会社が忙しいんだから、休日出勤するのは当然でしょう」と、自分の都合ばかりを押しつけ、自分の夢にスタッフを付き合わせていたのです。会社の業務は立ちゆかなくなり、Jさんは会社を閉めることになりました。
「感謝の気持ち」を伝えるようになると
数年後、また会社をおこしたJさんは、まったく怒ることはなくなりました。代わりに始めたのは、感謝の気持ちを伝えること。自分の周りにいるスタッフの夢をかなえようとすることです。夢と能力をもっている人に会社に入ってもらい、自分の夢を手伝ってもらう代わりに、スタッフの夢を会社のなかでサポートしていこうと決めたのでした。
Jさんの新しい会社のスタッフは、設立以来5年近く、ほとんど辞めていないそうです。積極的に働き、心からJさんを慕っています。「自分1人ではなにもできない。人から助けられている」と感謝すれば、それほどイライラすることはないはずです。
待つことを、イライラした時間にしないための1つの方法は、待たないことです。つまり、「相手を待つ時間」ではなく、積極的に「自分の時間」にしてしまうこと。