認知症も予防可能「ゴルフで体を健康にする」コツ とくに重視しているのは「正しい姿勢」の獲得

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2016年にWAGが国立長寿医療研究センター、東京大学、杏林大学と共同でゴルフによる認知症予防効果を検証した。

WAGのホームページによると、男女65歳以上で日ごろ運動をしていない106人を対象に、ゴルフを始めるグループと、ゴルフをせずに健康講座教室を受けるグループに分け、ゴルフを始めるグループは、練習とラウンドの計24セッション(週1回)を行った。

その後、両グループに検査を実施。すると、ゴルフを始めるグループはゴルフをしなかったグループに比べて、文章を覚える検査(論理的記憶)と、覚えた後にすぐ思い出す即時再認、覚えた後に15分たってから思い出す遅延再認が向上した。

WAGでは「身体的(姿勢を保つためのバランスや体力)、認知的(スコアを数える、戦略を考える)、社会的(ほかのプレイヤーとの交流する)な活動を伴うスポーツ」としている。高齢者のためのスクールカリキュラムを作成し、約20回のWAG認定スクールを開いている。約40カ所のゴルフ場・練習場と提携し、「ゴルフで楽しく認知症予防」をキャッチフレーズに活動している。

高齢者向けとはいうものの、認知症予防のために40代、50代でゴルフを始めるのはまだ早い、ということはないだろう。これから行く道、先手を打つのも大事なことだ。40代、50代のスポーツ実施率も上がる。

「ゴルフをストレスにしないこと」が重要

WAGの活動を紹介した小森会長は、ゴルフを楽しむコツとして次のことを挙げた。

×あれこれフォームのチェックばかりしている
×ミスする度に落ち込み、悩む
×他人の目や体裁を気にする
〇どんな時でもプラス発想
〇子どものようにゴルフを楽しむ

「ゴルフをストレスにしないこと」が、健康維持、認知症予防につながる。

東京オリンピックのゴルフ競技は、男子が7月29日、女子は8月4日から行われる。それまでにはほかの競技でもメダルラッシュになっているだろうか。負けずにゴルフもメダルを取って、コロナ禍で見直されてきたゴルフをさらに活気づけたい。

コロナ禍で30代以下の新規参入が増えている。オリンピックを見てスポーツをしたくなった40代以上の方、ゴルフを選択すると、将来の備えになるかもしれない。

赤坂 厚 スポーツライター

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あかさか あつし / Atsushi Akasaka

1982年日刊スポーツ新聞社に入社し、同年からゴルフを担当。AON全盛期、岡本綾子のアメリカ女子ツアーなどを取材。カルガリー冬季五輪、プロ野球巨人、バルセロナ五輪、大相撲などを担当後、社会部でオウム事件などを取材。文化社会部、スポーツ部、東北支社でデスク、2012年に同新聞社を退社。著書に『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(中央公論新社)。

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