小森会長は「10年ほど前からゴルフと健康について考えてきました。一生懸命練習する人ほど、体を壊すと感じた」のがきっかけという。ゴルフスクールを主宰し、その中でも健康ゴルフへのニーズが高いこともあって、法人を立ち上げ、普及活動を行っている。
教室では、座学でまず健康ゴルフについての説明を受ける。とくに重視するのは「姿勢」。2007年のモントリオールジャーナルスポーツに掲載されたタイガー・ウッズの姿勢のよさの解説記事を引用。「ゴルフの上達は“健康なカラダ”から。大切なのは正しい姿勢の獲得です。姿勢がよくなれば健康になり、若返り、活力がみなぎり、見た目の印象もよくなり、そして、ゴルフも上手くなる」としている。確かに、ウッズに限らず、プロゴルファーの歩く姿勢はいい。
姿勢が崩れた例として「猫背」「反り腰」を挙げている。「人の頭の重さは体重の8分の1から10分の1。まっすぐに立つ正しい姿勢をしないと、体のどこかに負担がかかってケガにつながる。よくするにはインナーマッスルの活性化が必要」として「ゴルフフィットネス」を推奨する。座学の後はロープ状のゴムを使った「楽体(らくだ)体操」や、筒状のゴムを左右にスイングして体をひねる「パワーバランス運動」などの体験をした。
最後に健康的なゴルフスタイルを提案。一般的にも言われることだが、前夜は就寝2時間前に食事を終え、6時間または7時間半(レム睡眠とノンレム睡眠の間隔が90分サイクルのため)の睡眠時間を取る、朝食にはビタミンB2(豆類など)、ナイアシン(たらこなど)、クエン酸(梅干しなど)を取るのが重要、などとアドバイス。コースに行く前にコンビニで朝食を買う場合は「梅とたらこのおにぎりに枝豆がいいです」と推薦した。
「健康ゴルフ」で記憶力が改善する
ゴルフ場ではスタート前に20分ほど、汗ばむ程度にストレッチ、カートではなくできるだけ歩く、そして距離計測器はなるべく使わず自分の目と頭で判断するのが大事という。
「ゴルフは状況を把握し、戦略を練り、リスクヘッジしながら頭を使ってプレーする。また計算も行う。“ながら運動”をデュアルタスク運動(二重課題運動)といい認知症予防に効果的。適度なプレッシャーで脳に刺激が与えられ、脳が活性化する」としている。
小森会長は「ゴルフで記憶力が改善することが分かっています」と、ウィズ・エイジングゴルフ協議会(WAG)を紹介した。
実は、ゴルフは認知症予防に効果があることをご存じだろうか。
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