ナイロビ新幹線を中国企業が受注した驚愕の理由 中国の対アフリカ輸出額10兆円、居住者100万人
国連に優れた人材を多く送って、いいポジションを獲得し、影響力を及ぼすことなども、国家戦略として進めているようです。その点でも、アフリカは魅力的です。アフリカの国連における票は54票もあるからです。
アメリカの1票も、小国の1票も、経済規模で加重平均したりはしませんから、同じ1票。アフリカを仲間に取り込むことは、国際世論の形成上、大きな意味を持つのです。
さらに近年はアフリカを「市場」としても捉えているようです。物価水準が近いため、中国の商品がそのままアフリカで売れるのです。アフリカ人も、中国に買い付けにたくさん来ています。建材でも雑貨でも服でもなんでもです。中国では、建材も雑貨も供給過剰なものが多く、それらを輸出しているのです。
こうして中国は、貿易で輸出入ともに最大相手国となり、インフラ投資や人の交流なども大規模に行い、アフリカに大きな影響力を持つようになりました。
中国の投資条件「台湾を国として認めるな」
中国のアフリカ投資は、他の先進国とは違ったスキームで行われています。一般に、途上国を援助する際、ODAなどの実施において一定のルールや条件があります。例えば、ODAの工事は、競争入札にする、などです。他にも資金提供において、人権を守る、民主化を進める、不正・汚職をしない、などがあります。
ところが、中国の投資は、これらの先進国のルールに則りません。そもそも自分たちは、1人当たりGDPだと今も発展途上国だと主張しています。
これは、一部の国にとっても都合が良かったようです。いろいろな条件をつけず、ビジネス(儲かればやる)で投資してくれるからです。
もちろん、中国の投資がすべてうまくいっているわけではありません。北アフリカでは、2011年のアラブの春で政権が変わり、中国が投資した権益が破壊され、大規模な損失が出たケースもあるようです。
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