「GRヤリス」サーキット試乗でわかった真の実力 限界領域の走りをターザン山田がぶった斬る!

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走行シーン。LSDを装着していないと、コーナーでインリフトするようなシーンでロスが発生する(東洋経済オンライン編集部撮影)

:もちろんエンジン特性によっては、高回転使用するしかない場合もある。ただ、GRヤリスは低中速のエンジン特性に優れているので、うまく活用すればタイムアップができる。それに今回の車両は、ライトチューンが施されているから、セッティング次第でいかようにもなるだろう。やや車高を下げたクスコ製サスペンションを装着したMKカシヤマGRヤリスは、クイックでレスポンスよく曲がってくれる。ややアンダーステア傾向だが、サーキットに合わせて前後の車高バランスやキャンバー、トーインなどアライメントを変えていけば、ノーマルデフの嫌な感じも緩和できるだろう。

ウインマックス製のブレーキパッドは、制動力はもちろん、サーキットで大切なコントロール性が抜群だ。4WD車は、コーナー進入時にアンダーステアが出やすいが、コントロール性のいいブレーキパッドを使い、踏力コントロールによってアンダーステアを打ち消すことができる。そういう意味でもウインマックスのブレーキパッドはGRヤリスにマッチしているし、サーキットでも強い武器になる。

基本性能はサーキットでも合格点、あとはデフ次第か!?

:ということは、改善の余地はあれ、GRヤリスはサーキット走行でも十分な性能を持っているということですか? なんだかモヤモヤする部分もありますが……。

今回のテスト車両はMT(東洋経済オンライン編集部撮影)

:まぁ、そういうことだね。一部のコーナーを除けば、GRヤリスのパフォーマンスは十分に体感できた。でも、今回のテスト車両はRZグレードだったことで、デフの重要性を改めて感じさせられることになった。正直、タイトなコーナーでノーマルデフはきびしいというのが本音だ。ワインディングでは、まったく感じなかったけど、サーキットでの限界走行でははっきりと違いが出てしまったね。ん~、ちょっと不完全燃焼だ。どうしてもLSDを装着したGRヤリスを試してみたい。RZハイパフォーマンスなら純正で前後トルセンLSDが入っているはずだよね。

:そんな都合よくGRヤリスのRZハイパフォーマンスなんて手配できないですよ~。

:いや待て、あそこにいる白いクルマ、GRヤリスじゃない? ちょっとオーナーさんに聞いてくる!

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