「GRヤリス」サーキット試乗でわかった真の実力 限界領域の走りをターザン山田がぶった斬る!

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コースインしていくターザン山田&GRヤリス(東洋経済オンライン編集部撮影)

:到着して準備を済ませると、すぐにコースインするターザン山田氏。ワンディングでは絶賛だったが、サーキットでの全開走行ではどう感じるのか?

:峠では最高のパフォーマンスを見せてくれたMKカシヤマのGRヤリス。峠では、エンジンレスポンスやブースト圧の立ち上がりの早さ、マックスパワーなどに感動した! テンロク3気筒ターボエンジンは、カタログデータだけでは語れない数字以上の性能を見せてくれた。そのパフォーマンスをサーキットでも体感してやろうと、期待して全開で走らせてみたが……、アレッ……ってなってしまう。峠で最高の4WDスポーツカーだったイメージが崩れてしまった。

ノーマルデフでは限界走行はきびしい!!

:え!? あれほど絶賛だったGRヤリスに何が起こったんですか? もしかしてトラブルですか?

:クルマは絶好調なのに、サーキットで限界走行すると違った顔が見えるんだよね。具体的に言うと、コーナー出口でアクセルを開けたとき、イン側のタイヤが空転してトラクションが抜けてしまうんだ。峠ではまったく感じられなかったデフのノーマル感がサーキットで顔を出してきた。

走行後にフィーリングを伝えるターザン山田氏と、それを聞くMKカシヤマの浜村さん(東洋経済オンライン編集部撮影)

エンジンレスポンスの鋭さやパワーバンドの広さ、トルク特性は峠と同じで最高だ。ただし、サーキットでは、そのよさがノーマルデフによって打ち消されてしまう。タイヤの空転が強調されて、ぜんぜん楽しくない。少しテンションが下がったけど、加速性能やトップスピードなど、サーキットでもエンジン特性はいい。コーナー出口でタイヤが空転してしまうことを除けば完璧だったのに……。

:それは山田さんのドライビングテクニックでも持て余すほどですか?

:そりゃ、ドライビング次第で速く走らせることはできる。例えば、今回のような2速ギアや3速ギアを多用するミニサーキットで、2500回転からフルブーストになるGRヤリスなら、ヘアピンコーナーのRに対して2速ギアだけではなく、3速ギアをチョイスして空転を可能な限り抑えるといった具合だ。サーキットで速く走るのに高回転でコーナーを走るより、中低速回転をうまく活用したほうがタイム的に速い場合も多いからね。

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