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鉄道法令、なぜ「文語体カタカナ」にこだわるのか 新設の条文なのに「口語体ひらがな」を使わない

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現代に適合するかどうか、ということでいうと、たとえば、鉄道営業法第24条で定められている「鉄道係員が職務中に旅客などに失行があったときは罰金」という規定が私は気になっている。

刑罰は、何をすると罰せられるのかを明確にするために犯罪行為をはっきり規定する必要があるが、「失行」というのは実にわかりにくい言葉である。「失行」の意味には「過った行為」「人の道にはずれた行為」というものがある。しかし、「人の道に外れた」とは抽象的である。

人によっては「挨拶ひとつしないこと」も人の道に外れた行為ということもあろうが、それで罰金に処せられたら冗談ではないだろう。では、これを削除するかどうか、ということになると、そこでまた議論が生じてそんな簡単な話ではなくなってしまう。

法令だけが古いまま

私が司法試験の勉強を始めた1990年代の初めころ、「口語体ひらがな」の憲法はとても読みやすかった。一方で、今でこそ「口語体ひらがな」になったが、民法も刑法も民事訴訟法も破産法も商法もまもなく21世紀になるのに「文語体カタカナ」の世界が広がっていた。読みにくかった(私は憲法だけは成績が割とよかった)。

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民法や刑法、商法などの主要法令がその後「口語体ひらがな」に変わったのは、やはり社会生活、経済活動に直結するからであろう。その意味では、鉄道営業法を筆頭に鉄軌道に関する法令は、事業者がわかっていればよい、という考え方があるからなのかもしれない。

しかし、鉄道に興味を持つ者としては、古い鉄軌道の法令が時々部分的にいじられて、しかし大きな議論もされず放置されているというのは釈然としない。100年以上前、小さな蒸気機関車から始まった鉄軌道は、重要な交通機関として全く別物と言っていいくらい進化を遂げた。技術面だけでなく、法令面でも古い法令が進化を遂げる姿を見てみたいものである。

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