「食中毒」を起こさないために重要な3つの原則 「冷蔵」や「冷凍」を過信してはいませんか?

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家庭でも起こる可能性が高い食中毒。予防の3原則と詳しい方法を紹介(写真:Ushico/PIXTA)

関東甲信地方が平年より遅いながらも梅雨入りし、蒸し暑い日本の夏が到来しています。この時期、冷蔵庫にしまい忘れた夕飯のおかずや、賞味期限の切れたお惣菜を食べてお腹を下したことはないでしょうか? こうした経験、いわゆる食中毒は飲食店や給食だけでなく、家庭でも多く発生しています。さらに近年では、新型コロナウイルスの感染拡大によりデリバリーやテイクアウトが増え、より食中毒のリスクが高まっています。

食中毒はその原因となる有害物質によって分類され、カンピロバクター(鶏肉)やサルモネラ(生卵)による「細菌性食中毒」、ノロウイルス(牡蠣)や肝炎ウイルス(豚レバー)による「ウイルス性食中毒」のほか、フグやキノコによる「自然毒食中毒」や、刺身に潜むアニサキスなどが原因となる「寄生虫食中毒」が代表的です。

梅雨〜夏場は細菌にとって最高の環境

なかでも細菌は、30~40℃の温度かつ、水分・栄養が豊富な環境で増殖するため、この3拍子がそろう梅雨〜夏場は細菌にとって最高の環境といえます。そのため今回は、この時期にとくに多く発生する「細菌性食中毒」について、詳しくお伝えしたいと思います。

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食中毒の症状は腹痛や下痢、嘔吐といった消化器症状がメインです。これは細菌や毒素を排出する身体の防御反応でもあり、むやみに下痢止めや吐き気止めを使うのは逆効果です。ただし、下痢や嘔吐が続くと脱水状態となり、とくに小児や高齢者では重症化すると脱水による死亡の危険性が高まります。

夏場はただでさえ水分不足に陥りがちな季節ですので、涼しい場所で安静にしてしっかり水分補給を行い、症状が治まるのを待ちましょう。なお、飲み物としては熱中症の治療と同様、経口補水液「OS-1」がおすすめです。水やお茶では経口補水液のように電解質を含まないため吸収効率が悪いためです。

なお、自力で水分補給ができないとき、1日に10回以上の激しい嘔吐・下痢があるとき、下痢に血液が混じるとき、尿が出ないとき、意識がもうろうとしてぐったりしているときは重症の危険性が高いため、速やかに医療機関を受診しましょう。

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