ドラゴン桜の本質「東大合格に最重要な事」の正体 学力だけではない、受験の本当の難しさとは?

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地方出身の東大生に聞くと、

「そもそも自分の周りには東大を受けようと思う生徒が全然いなかった」

「最後の最後まで、どんなに学力が上がっても、自分が東大に合格できるイメージがわかなかった」

という話をしてくれます。モデルケースがおらず、そもそも東大受験をしようと思うこと自体が希有なんです。

つまり、その一歩さえ踏み出せれば、実はなんとかなるかもしれないのが東大受験なのです。僕が偏差値35から、3年かけて東大合格したように。

東大を受けようと思い続けることが大事

そもそも「東大を受けよう」と思う時点で、多くの人がたどり着けない地平に到達していると言えます。

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暴論ですが、東大は、東大を目指し始めた時点で半分合格しているようなものなのです。そしてその思いを保ち続けて、努力していれば、倍率は3倍なのです。

さて、ドラゴン桜という作品を観て、みなさんがどのように感じられるかはわかりません。わかりませんが、「やってみれば、もしかしたらなんとかなるかもしれない」「とにかく諦めずに、やってみよう」と考えて、東大に限らず、何か高い目標に挑戦してくれる人が現れたら、うれしいと思います。

そしてその挑戦を志した時点で、半分はもう、成功しているようなものだといえます。

残り1話、東大専科のメンバーは合格できるのか。東大専科のメンバーは、どう成長するのか。ぜひ楽しみにしてもらえればと思います。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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