ドラゴン桜の本質「東大合格に最重要な事」の正体 学力だけではない、受験の本当の難しさとは?
これは実は、途中棄権をしているのです。「やっぱり自分には東大は無理だな」「もう頑張れない、自分には不可能だ」と考え、諦めて、第一志望を変えたのです。
高校3年生の8月ですらこの状況なのですから、高校3年生の4月の段階、あるいは高校2年生の段階には、もっともっと多くの人が、「自分は東大に入りたいんだ」と考えている場合があると思います。
そもそも、生徒の多くは「東大に行きたいか」と言われたら、「合格できるのなら、東大に行きたい」と答えるのではないでしょうか。行きたいとは思うけどやらない。そういう人がとても多いわけです。
つまり、3倍という数字は「東大に行きたいけど、そもそも東大を目指していない人」「途中で棄権してしまった人」の数字を抜いた倍率だということです。本当の倍率は数十倍、数百倍なわけですね。
東大を目指して、最後まで戦い続けられれば、本当にざっくりした計算で言えば3分の1の確率で合格できるのです。数十倍、数百倍の倍率に勝ち抜くことを目指すというだけで曙光なのであって、それに比べれば3倍なんて微々たる数字だといえるのではないでしょうか。
ドラゴン桜の根本にある思想
僕は以前、ドラゴン桜作者の三田紀房先生にこんなことを聞かれました。
「西岡くん、東大に合格するためにいちばん必要な資質ってなんだと思う?」
東大に受かるためにいちばん必要な資質。普通なら、学力とか記憶力とか集中力とか、そういう認知能力を思い浮かべると思うのですが、三田先生の回答は違いました。
「それはね、『東大を受けよう』と思う心だよ。どんなに頭が良くても、『東大を受けよう』と思わなければ、東大生になれない。逆に自分で『東大に行こう』と思えれば、どんな弱さでもどんな人でも、可能性はある。最初のその一歩を歩むことを、本当に多くの人がやらないんだ」。
この思想は『ドラゴン桜2』最終巻のこんなシーンでも登場しています。
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