中学受験or高校受験「わが子との相性」の見極め方 「難関国公立大への進学に有利か」の観点で検証

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①受験する学校までの通学時間・環境

まず考慮すべきは、通学時間やその環境です。遠くの中学校まで通うのは、それだけでも負担が大きく、勉強時間の確保には不利にはたらきます。

いくらレベルの高い授業を受けていても、満足に予習復習ができなければ十分な効果は見込めません。ただし、すぐ近くの駅が始発の電車に座り、乗り換えなしで学校まで行けるような状況であれば、通学時間を予習復習に当てることも容易でしょう。その場合、時間の長さは、さほど問題にならないかもしれません。

②周囲に影響を受ける度合い

周囲に流されやすい性格の場合、上位進学校の「みな勉強するのが当たり前の環境」は大きなメリットになります。地域のトップ校や超進学校で特に優秀なクラスメートから刺激を受けることで、学力の向上が見込めるからです。

一方、環境にかかわらずマイペースを貫けるタイプの子だと、このメリットは薄れます。公立中学校でも周囲に流されず、ハイレベルの学習を続けられるのであれば、無理に中学受験をせずとも、将来難関大学に合格する可能性は高いと思われます。

③地元の公立中学校のレベル

そして、中学受験が有利かどうかは、地元の公立中学校のレベルにも左右されます。

地域によってはですが、同じ公立でもトップ高校に何十人も合格するような中学校もあれば、一人いるかいないかという中学校もあるのです。一般的に、レベルが高いとされる公立中学校の学区では、中学受験率が高くなっています。

しかし、そういった学区から中学受験をするメリットは相対的に小さくなっているといえるでしょう。特に英語に関しては、2021年から公立中学校で使われる教科書もかなり難しくなり、『ニュートレジャー』(Z会ソリューションズ)などの私立向けのものに近づきました。周囲に受験する子が多くとも、焦る必要はないと思います。

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