「真相報道バンキシャ!」に日本的革新を見た

”報道イノベーション”の背景に、4つの仕掛け

「バンキシャ!」の視点や考え方は、企業で社員がイノベーションを起こすときに必要な思考として、とても参考になります。次の3つは、ハーバードなど、海外の経営大学院でもイノベーションを起こすための思考法として教えていることです。

1:多面的にとらえる
:常識を疑う
3:自分の目で確かめる

しかし、すばらしいアイデアが浮かんでも、それを受け入れる環境がなくてはいけません。先日、ハーバードビジネススクールを訪れ、イノベーション論を専門とするリンダ・ヒル教授にインタビューした際、次のようにおっしゃっていました。

「革新的な企業では、リーダー(管理職)が、イノベーションを歓迎し、社員が喜んで新しいことに挑戦できる環境や社風を作り上げている」

つまり、皆さんの働いている企業が停滞しているとするならば、それは、やはり管理職や経営者の責任なのです。ダメな企業ほど、上司が自分の意見を一方的に押し付け、部下にダメ出しをするそうです。イノベーションにはボトムアップで多様な意見を吸い上げることが不可欠なのですから、上司には部下の意見に「ノーと言わない勇気」も必要なのです。

「バンキシャ!」を立ち上げたチームには、新しい企画をどんどん出すメンバーと、イノベーションを支えたリーダーたちがいたのではないかと思います。

世界的にもフォーマットや制作方法が何十年も変わらないニュース番組に、進化を起こすのは、とても大変なことだからです。そしてこれこそ、「バンキシャ!」成功の4つめの秘訣と言っていいでしょう。

続編やリバイバルもいいですが、やはり革新的な番組を制作するのは、テレビマン、テレビウーマンの真骨頂。ネットに押されて、テレビは斜陽産業などと言われますが、ほかの産業界にも刺激になるようなイノベーションを、テレビ業界からどんどん起こしてほしいと願っています。

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