SNSで業界が一変、米新興メディアの拡散力

新興勢の台頭で斜陽業界に再び注目が集まっている

米国で急速に利用者を増やしている「バズフィード」(写真:Bloomberg)

米メディア業界にすさまじい変化の波が押し寄せている。記事をネットでいちばん先に流す「デジタルファースト」の発想は紙媒体ですでに定着したが、近年はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やスマートフォンの普及で編集や配信方法も変わりつつある。

勢いを一段と増しているのが、次々と生まれる新興ネットメディアの存在だ。たとえば2006年に誕生したバズフィードは、今や月間訪問者数が約1.3億人と、既存メディアをしのぐ。

スタッフも流動化

新興メディア台頭で記者や編集者の流動化も進む。1月にはウォールストリート・ジャーナル紙の看板コラムニスト、ウォルト・モスバーグ氏がハイテクニュース専門サイトを創設。ワシントン・ポスト紙の人気政治コラムニスト、エズラ・クライン氏も新興のボックス・メディアに参画するなど、各社のエース級記者がわれ先にと移る。

昨年10月には、アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾスCEOがワシントン・ポスト紙を約2.5億ドルで買収したのに続き、イーベイの共同創業者の一人も自らメディアを設立。斜陽産業が投資マネーを呼び込むホットな業界になっているのだ。

「1年前までは、伝統メディアの凋落によるコンテンツ力と顧客満足度の低下を嘆くしかなかった。が、ここ1年の動きは、ゲームチェンジング(事態の変化)さえ予感させる」。メディア業界動向を調査し、毎年報告書を発表する米ピュー・リサーチ・センターは、3月の報告書で変化をこう表現した。

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