待望の「ゴルフ8」実車でわかったデザインの妙 受け継がれる“らしさ"と先進性の好バランス

✎ 1〜 ✎ 35 ✎ 36 ✎ 37 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

今回、乗ったのはガソリン車で、エンジンは先代の1.2もしくは1.4リッターの直列4気筒ターボから、1.0リッター3気筒ターボと1.5リッター4気筒ターボに変わり、どちらもフォルクスワーゲン初のマイルドハイブリッドになった。

グレード名には、すべてマイルドハイブリッドを示す「eTSI」が頭についていて、1.0リッターが「アクティブベーシック」と「アクティブ」、1.5リッターが「スタイル」と「Rライン」になる。

「Rライン」はグリルやバンパー、アルミホイールが専用デザインとなる(写真:volkswagen)

試乗したのはアクティブとスタイルの2台。1.0リッターエンジンは排気量こそ小さくなったものの、従来の1.2リッターエンジンよりも最高出力や最大トルクはアップしており、加えてモーターアシストもあるので、パワーは十分だった。静粛性も高く、個人的には1.5リッターは不要だと思ったほどだ。

どちらのエンジンにも言えるのは、発進の瞬間やパドルを使った変速の反応がいまひとつであること。マイルドハイブリッド化の影響かもしれないが、発進停止や坂道が多い日本の道を考えると、もう少しレスポンシブにしてほしい。

剛性感あふれるボディとしっとり動くサスペンションによる確実なハンドリングは、歴代にゴルフに受け継がれているもの。ただし、乗り心地は2台でかなり違っていて、1.0リッターはまろやかで、高速道路ではふわふわした揺れが気になった。ゴルフらしい固さが好みの人や高速道路を多用する人は、1.5リッターがお勧めだ。

30万以上アップした価格をどう見るか?

価格は、エントリーモデルで比べると従来型「トレンドライン」の261.9万円から291.6万円へと30万円近くもアップ。試乗したアクティブは312.5万円と300万円を超え、スタイルでは370.5万円と400万円に近づいた。

近年は「マツダ3」やトヨタ「カローラスポーツ」など同クラスの日本車にも実力派が増えているうえに、アクティブを買う予算があれば、プラットフォームやパワートレインを共有するプレミアムブランドのアウディ「A3スポーツバック」にも手が届く。

ゴルフという定番商品ならではの信頼性、デジタル化を一気に進めたインテリアの先進性をどの程度評価するかが、選択の分かれ目になりそうだ。

この記事の画像を見る(9枚)
森口 将之 モビリティジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

もりぐち まさゆき / Masayuki Moriguchi

1962年生まれ。モビリティジャーナリスト。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。著書に『富山から拡がる交通革命』(交通新聞社新書)。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事