「ウイスキーお湯割りと和菓子」超意外な相性の妙 続く宅飲みでの新たな体験は梅雨でもお湯割り

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その考えに合わせ、内装は、どの席に座っても自分の時間を過ごしてもらえるように、カウンター以外に、半個室や手紙を書いたり本を読むのにも向きそうな席もしつらえた。

家でも職場でもないサードプレイスでは、自身と向き合えるかけがえのない時間を過ごせる。大事な人と話をするにも適した空間(撮影:萬田康文)

バーで扱うスピリッツは数あれど、約10年前から続くハイボール人気はもとより、世界的なブームに沸くウイスキーは、やはり圧倒的なシェアと知名度を誇る。日々、何百種類ものスピリッツを扱う佐藤さんにとって、ウイスキーはどんな立ち位置なのだろうか。

ウイスキーのラインナップは、バランスの取れたスコッチのブレンデッドが多め。アルコールの角が取れてまろやかな飲み口の70~80年代製も好んで揃えている(撮影:萬田康文)

「ウイスキーは肩の力を抜いて飲めるお酒です」

「ウイスキーに関してはストレートで提供することが一番多いですね。続いて水割りやソーダ割り、ロックでしょうか。ジントニックであれギムレットであれ、サイドカーであれ、カクテルにはバーテンダーの個性が出るので、やや味わおうという前のめりな姿勢になりがちですが、ウイスキーは、ボトルからグラスに注がれるものなのでただただ味わうしかありません。

コニャック、マール、グラッパも同様ではありますが、香りが華やかでやっぱりより香りを楽しみたいとなってくる。ところが、ウイスキーは一部を除いてそこまで香りが強くなく、まろやかさが味わいのポイントになってきます。圧倒的に肩の力を抜いて飲めるお酒だと思います」

そして、佐藤さんは続けてこう話す。

「料理に合わせやすい、という面もあります。水割りやソーダ割りなどは特に甘いものにも合わせやすく、お湯割りにしてもおいしくいただけます。お茶を飲むように楽しめるのがウイスキーだと思うんです。それはオールドボトルであれ、現行品であれ」

お茶のように、という表現が意外だった。佐藤さんは、冬はもとより、夏でもお湯割りを楽しんでいるという。お客さんに提供するときも休みの日に自身で味わうときも、ある種お茶を入れるようにお湯割りをつくるとも。その「お点前」をさっそく教えてもらった。

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