俳句の達人は「最高のネタ」をこうやって見つける 岸本尚毅さんと夏井いつきさんに聞く

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「俳句を作ろう」と思わず、お花を摘むような気持ちで言葉探しに出かけましょう(写真:YUMIK/PIXTA)
TBS系テレビ番組「プレバト!!」の人気もあって、俳句に関心を持つ人が増えています。「NHK俳句」の選者をつとめる岸本尚毅さんと、「プレバト!!」の夏井いつきさんに、俳句上達の秘訣を直撃。
今回のテーマは「俳句のネタ探し」。岸本尚毅さん・夏井いつきさんの新刊『ひらめく!作れる!俳句ドリル』から一部抜粋してお届けします。

お花を摘むように、言葉探しに出かけましょう

夏井まずは「俳句を作ろう」と思わずに、秋の野原でお花を摘むように「この言葉、なんかちょっといいかも」という感じで言葉探しの旅に出ましょう、という話ですね。

「私は好奇心や感動がない」と気に病む人がいますが、もちろん感動や好奇心はあるに越したことはないけど、それより「ひとまず、お花を摘むように言葉を探しに出かけてみる」ことのほうが俳句には大事。

普段歩いていると、そこらに雑草が生えていますよね。孫たちが遊びに来たら、車を停めた駐車場からここまでの間に、ちっちゃい花とも思えないような草の花をちぎって、「お土産!」って持ってきてくれたりするでしょ。俳句の種ってそんな「お金はかかってないけど、見つけたからお土産!」くらいの気分でいいような気がするんですよ。

岸本 花もそうですし、ショッピングするとか、虫を捕るとか。道ばたで寝そべっている猫の写真を撮るとか、雑談のネタ探しですね。インスタグラムにご馳走の画像をアップするとか、お酒が好きな人は酒屋に行って新発売のビールを買うとか、ありとあらゆることですね。

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