社名とともに票数に着目してもらいたい。12位までは2桁以上だが、13~20位は1桁と、大きな差がある。とくに1位の伊藤忠商事は総合133票、文系102票、理系31票と他を圧倒している。
総合商社と呼ばれる企業は7社あり、かつては財閥系(三菱商事、住友商事、三井物産)の就職人気が高かったが、近年は伊藤忠商事が高位安定している。今回の調査では6位三菱商事(総合19、文系11、理系8)と17位三井物産(総合6、文系4、理系2)がTOP20に入っているが、票数では大きな差がある。
学生コメントでは、「高学歴」「高倍率」「学歴フィルター」という言葉が目立つ。意図的かどうかはわからないが、新卒採用市場において伊藤忠商事は、「高学歴採用の難関企業」という図式が定着しているように見える。志望する学生は自信があり、「ひとつ試してやろう」というチャレンジングな学生が多いだろう。こういうタイプは商社向きで、伊藤忠の欲しい人材タイプだと思う。
「規模の大きい商社で、高学歴の社員が多いイメージがある」(文系・早慶大クラス)
「学歴フィルターがあるため」(文系・上位私立大)
SNS上での露出が多い
2位は、外資系コンサルのアクセンチュアだ。伊藤忠商事には遠く及ばないが、総合で60票(文系43、理系17)はかなり多い。コンサル・シンクタンクでは、10位に野村総合研究所(総合11、文系5、理系6)、17位にアビームコンサルティング(総合6、文系5、理系1)がランクインしているが、アクセンチュアとの差は大きい。現在のアクセンチュアの知名度は圧倒的だと言っていいだろう。
かつては激務で知られており、高倍率、トップ校採用でも有名だ。
「外資のコンサルティングファームは、若手のうちから激務で大変そう、かつ日々の勉強が非常に求められる職種だと思うから」(理系・旧帝大クラス)
「トップ校しか採用していないイメージ」(理系・早慶大クラス)
「倍率が非常に高いことで有名であり、周囲でも目指したいが応募を諦めた友人もいる」(文系・上位国公立大)
アクセンチュアの名前はSNS上でよく見られるものらしい。同社を志望する学生のネット活動量はかなり多そうだ。
「早期選考があり、SNS上で内々定情報が出回っている」(理系・上位国公立大)
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