50歳で「田舎に移住」1年後に気づいた3つのこと 銀座の職場を捨て三重の寒村に移り住んだ本音

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50歳で田舎に移住した男性が気がついたこととは(写真:ぱりろく/PIXTA)

湘南の自宅から銀座への通勤生活をやめて、コンビニもラーメン屋もない三重の山間部に移住して1年あまり。そこは、都会の喧騒とは打って変わって、マイナスイオンに満ちた深山の真っ只中。シカやサル、タヌキなどの動物のほうが人間よりも幅を利かせている。四季を体験して、1年間の田舎暮らしを通じて感じた3つの「気づき」を考えてみた。

都会の価値観が通じない田舎の暮らし

日本は「アナザー・プラネット」。中東に約10年間暮らした筆者に、現地の友人がよく言ったものである。日本人のお前は、中東とは価値観も、人々の生き方も生活の水準や様式も、大きく異なる「惑星」からやってきたのだから、中東の人々や現地の文化や情勢を理解するためには、そんな視点で見なければいけないというアドバイスだった。

1年間の田舎暮らしを一言で表現するなら、「田舎はアナザー・プラネット」ということになるだろうか。それは都会での生き方や価値観が通用しない異世界だから。

筆者はもともと料理好きで、将来は料理人になりたいと漠然と思っていた。男は料理もできなければならないという母親の方針もあった。だが、大学に行ってから料理人になっても遅くないだろうし、人生の選択肢も増えるのではないかという両親のアドバイスを受け、大学に進学。

卒業後は、通信社の記者として新卒採用され、そのまま地方や海外の支局勤務を経験して21年間のサラリーマン生活を送った。なんとなく世の中に敷かれたレールの上を走り続けてきた。そんな生活から会社を辞めて一転、田舎に飛び込んだ。

都会でのレールに乗った人生は、安心感もあったが、上司や会社に人事権を握られ、会社の一存で、働く場所が決まっていくのは、なにか自分の人生を生きていないという感覚がつきまとった。

そんな生き方を続けて定年を迎え、死期が迫った時、後悔しないだろうかと考え、たどり着いたのが、一度は本当に体力のあるうちに自分の人生であると言い切れるような生き方をしてみたいという結論だった。

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