「スリランカ人死亡」で再び露呈した入管の非道 日本は出入国在留管理庁に権限を与えすぎだ

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「局長は何ひとつ謝罪しませんでした。質問への回答はすべて拒否しました。とても冷たい男性でした」とマンジャリさんは回想する。名古屋入管は、あたかも日本国内の独立した公国のようで、国会議員でさえ入ることを許可されなかった。

出入国在留管理庁は日本で唯一、自らに対してしか説明責任を持たない機関のように見える。このことは日本在住の外国人にとって特に重大な意味を持つ。日本では、外国人は日本人と同じ人権保障を受けられないからだ。

外国人にとって入管法は「憲法」

外国人がデモに参加したことで在留期間延長が却下されたことが争われた1978年のマクリーン事件では、最高裁は外国人の人権は在留資格の範囲内でしか保障されないという有名な判決を下した。外国人にとっての憲法はすなわち入管法なのだ。外国人は、独自のルールを持つ出入国在留管理庁という小さな公国の臣民なのだ。

移民が異国の収容所で死亡するケースは世界各地で起きており、そうした国々の制度は国際組織から非難を受けている。しかし、少なくとも日本以外の国はこうした批判に正しく対応しようとしている。

国連が最近、日本の入管法改正法案に懸念を表明した際、上川陽子法相は、彼らは日本の状況を理解していないと主張した。だが、ウィシュマのような非正規滞在者に対する残虐な扱いを正当化するような状況が日本にあるとはとても言えないだろう。ちなみに、出入国在留管理庁自体も認めているが、国外退去を拒否している外国人もわずか3000人ほどしかいない。

ウィシュマさんのケースでは、出入国在留管理庁は調査委員会を立ち上げているが、そのメンバーの名前は明かされていない。同局は中間報告書を公表したものの、最も都合の悪い証拠は削除されていた。その証拠とは、例えば、ウィシュマさんが死亡する2日前には収容所からの解放を勧めていたとする精神科医の報告のような、名古屋入管の責任を示唆するものだ。

上川陽子法相や出入国在留管理庁の佐々木聖子長官は、名古屋入管が「保安上の理由」として、遺族や国会議員に対してさえも、ウィシュマさんが収容中の最後の様子を映したビデオは開示しないことを明らかにしている。

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