PC前で「忙しい」と言う人ほど仕事をしていない

ビジネスパーソンの価値は「思考」の量で決まる

1日中パソコンを触り続けて「仕事をした気になる」ことの危うさを紹介します(写真:Ushico/PIXTA)
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資料作成やメールなど、仕事では毎日パソコンに触る機会が多い。1日中キーボードをたたき続けて「今日もよく働いた」と思う人も多いだろう。でも待ってほしい。あなたはパソコンと格闘するためにその会社にいるのだろうか。仕事の本質を見誤ると、思うような成果が挙げられないだけでなく、思うようなキャリアを実現することもできなくなる。敏腕プロジェクト・マネジャーであり、人材育成やビジネススキルの研修を多く手がける木部智之氏が上梓した『超速PC仕事術 年間240時間を生む』から、1日中パソコンを触り続けて「仕事をした気になる」ことの危うさを紹介する。

それは「仕事」ではなく「作業」

私は、1日の仕事のほとんどの時間をパソコンの前で過ごしています。パソコンなしでは仕事は成り立ちません。ですが、そのような環境で仕事をしている私自身が、パソコンを触っている時間は不毛で何も生み出さない時間であると思っています。

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同僚がパソコンの前で一生懸命に仕事をしているのを見て「あいつ頑張ってるな、俺も頑張らないと!」と思いませんか。逆に、パソコンを使わずにぼーっとしているような様子を見ると、「こっちは忙しいのに、あいつは何を暇そうにしているんだ!」と、思うことはないでしょうか。これらの評価は正しいでしょうか?

メールを読んだり、書いたり、報告資料やプレゼン資料を作ったり、データ分析をしたり、業務記録を書いたり、インターネットを使った調べ物をしたり、1日の仕事でパソコンを操作する機会はたくさん生じます。そのせいか、パソコンを触っている行為を「仕事をしている」と勘違いしてしまうこともあります。

例えば、1日に300通のメールをさばいて「1日がメール処理で終わってしまった」とか、きれいなPowerPointの提案資料を作るのに徹夜をして、「ハードな仕事だった」と、ちょっと自慢げに話す人をたまに見かけます。「たくさん仕事をした」と本人は思っているのです。本当にそうでしょうか。

実はパソコンの前で座っていた時間のほとんどを、「仕事」というより「作業」に費やしていた可能性はないでしょうか。

ここでまず「仕事」というものを定義しておきます。私は、仕事は次の2つに分解して捉えることができると思っています。

・「手を動かさなければいけない」作業
・「頭を使わなければいけない」思考

仕事でパソコンを使う場面を想定して、この2つについて考えてみましょう。例えばPowerPointで提案資料を作るとき、まず最初に「何を書こうか」「どう描こうか」と考えるでしょう。これが「思考」です。そしてある程度の「思考」を経て、考えがまとまったら、それをアウトプットする「作業」に入ります。つまり、ソフトウェアを立ち上げ、キーボードとマウスを操作し、成果物の形にしていくのです。

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