DX時代「AIを怖がる管理職」が生き残れないワケ 足りないのはAIを作る人ではなく「使える人」

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その「攻めのDX」のキーになるのが、「AI」です。そして、AIと切っても切り離せないのが「データ」です。AIは単独で機能することはなく、つねにデータと一体となってその効力を発揮します。企業内で多種多様なデータが取得・蓄積され、AIと掛け合わされる環境が整ってこそ、企業のイノベーションを創造することができるのです。すなわち、データとAIがセットで活用される「データ×AI活用」が、「攻めのDX」の本流と言えるのです。

DX推進のカギは「管理職」にある

この攻めのDXを推進する舵取りを担っていくべき存在こそ、管理職です。チーム、ひいては企業全体のリーダーである管理職や経営層が変わらなければ、事業や業務の改善はもとより、企業自体の大きな変革(トランスフォーム)はなしえません。

DXに限ったことではありませんが、最終的に企業に変革をもたらすのは、部署と部署を横断して泥くさい交渉や調整を担ったり、経営層を説得して動かしたりしていくことができる人材です。AI時代であろうがなかろうが、このブルドーザーのような行動力や調整力は、ビジネスパーソンに求められる普遍的なスキルだと言えるでしょう。

逆に言うと、このような行動力や調整力を備えた管理職が、DXの重要性を理解し、ひとたびAIスキルを自身の力として実装すると、その管理職が中心となってDX改革が前に進んでいきます。その企業はDXの荒波を乗り越えてトランスフォームできるでしょう。

「自分は、企業のDXを推進する部署とも関係がないんだけど……」

もしそうだとしても、他の部署が推進するDXの動きを横でひとごととして眺めているだけではいけません。断言しますが、DXに舵を切っている企業の中に「DXに関係のない部署」はありません。自らもDXにフィットしていくように、自己学習しながら個人としてアップデートしなければいけません。企業のアップデートと個人のアップデートがセットになっていなければ、企業内でのギャップがどんどん広がっていき、それこそ「時代遅れのいらない人」と後ろ指を指されてしまいます。

では、これからのAI時代において求められる「AI人材」とは具体的にどんな人でしょうか。「AIを作れる人」も重要ですが、今圧倒的に足りないのは「AIを使える人」です。とりわけ、管理職という仕事にフォーカスすると、なおさら「AIを使える人」が重用されます。

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