「出社削減」その先に起こるオフィスの大変化 「5G」と「AI」が今後のオフィスづくりのカギに

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不動産・金融経済とAIに詳しい清水千弘・日本大学教授・東京大学特任教授によると、「企業にAI導入が進むことで人間と機械が共存する働き方へと進化していく」と指摘する。

人間の働き方の進化に合わせて、オフィスもチューニングやアップデートできるように、新しいテクノロジーや仕組みが今後も出てくるだろう。

テレワーク導入では「従業員同士のつながりが希薄になった」とか、「社内の誰に聞けば教えてくれるといった『組織知』を活用しづらくなった」といった声も聞かれる。

そうした課題は世界共通で、アメリカのマイクロソフトでは、従業員同士のコミュニケーション、知識共有、教育などを支援するプラットフォーム「Microsoft Viva」を2021年2月に発表しており、今後もテクノロジーによる課題解決が図られていくはずだ。

ビジネス向けのレンタルスペース活用

レンタルスペースの予約サイトを運営するスペースマーケットでは、2020年8月にビジネス向けのサイト「スペースマーケットWORK」を開設し、登録物件数を増やし続けている。

スペースの時間貸しには、宅地建物取引業法、旅館業法、住宅宿泊事業法といった業法規制がなく、スペースのオーナーが決めた価格で予約サイトに登録し、利用者が決まれば利用料金の30%をスペースマーケットに支払う仕組み。いまや大東建託などの大手企業や神戸市などの地方自治体も利用し始めている。

従来のオフィス戦略は、都心部の一等地に建つ立派なビルにスペースを確保すればいいだけだった。これからは脱炭素化やSDGs(持続可能な開発目標)に対応した企業ビジョンを実現していくため、ABWやTBWを積極的に取り入れながら、企業文化やコミュニティーデザインにも配慮したオフィス戦略が求められていく。

千葉 利宏 ジャーナリスト

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ちば・としひろ / Toshihiro Chiba

1958年北海道札幌市生まれ。新聞社を経て2001年からフリー。日本不動産ジャーナリスト会議代表幹事。著書に『実家のたたみ方』(翔泳社)など。

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