ホンダ「新型ヴェゼル」は本当に売れるのか?

正式発表された機能や価格、進化を徹底考察

新型ヴェゼルの前方視界(筆者撮影)

フィットに初採用され、新型ヴェゼルにも搭載されたe:HEVは、走行用と充電用といった2種類のモーターを搭載することが大きな特徴だ。1モーターのみ搭載する先代のハイブリッド車とは仕組みが異なる。もっとも「EVモード」「ハイブリッドモード」「エンジンモード」という3つの走行モードがあり、走行シーンに応じてスムーズに切り替わる点は新旧同様だ。EVモードは、発進時や市街地でエンジンを停止してモーターのみで走る。エンジンモードは、高速道路など高い速度で巡航するといったエンジンが得意とする状況下において、クラッチが直結されエンジンの力で走る。

ハイブリッドモードが大きく進化

違いが大きいのはハイブリッドモードだ。先代は登り坂など強い加速が必要なときにエンジンとモーター両方の駆動力を使う。対して、新型に採用されたe:HEVでは、あくまで駆動力は走行用モーターとなる。坂を登るなど高負荷走行時やバッテリー残量が少ないときに、エンジンの力で充電用モーターを回し発電、その電力を使い走行用モーターで駆動する。さらに加速時には、バッテリーからの電力も供給することで、走行用モーターがより大きな駆動力を発揮する。

つまり、e:HEVは、プリウスなどが採用する一般的なモーターとエンジン両方を走行に使用するパラレルハイブリッド方式に加え、状況によって日産の「キックス」などが採用するシリーズ式に近い機能も備えているのだ。こうした新機能により、ハイブリッド車の燃費は、先代がWLTCモードで18.4~21.0km/Lだったのに対し、新型ではWLTCモード22.0~25.0km/Lとかなり向上している。

なお、新開発エンジンが搭載された新型のガソリン車では、燃費がWLTCモードで15.6~17.0km/L。先代のガソリン車で、新型と同じNA(自然吸気エンジン)仕様がWLTCモードで17.0~18.6km/Lであるため、数値では新型がやや劣るが、実際はさほど変わらない程度の差であろう。

シフトノブまわりのレイアウト(筆者撮影)

さらにe:HEVは、アクセルオフ時の減速度を3タイプから選べるのも特徴だ。通常のDレンジからシフトノブをBレンジに変更すれば、アクセルオフでしっかり減速する特性となる。このレンジを使うと、下り坂などで何度も強くブレーキを踏むといった操作が減ることで、疲労度などの軽減にも貢献する。また、4段階で調整可能な減速セレクターを使えば、勾配やカーブを曲がる際に自分の好みに合わせた減速度が設定できる。

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