ホンダ「新型ヴェゼル」は本当に売れるのか? 正式発表された機能や価格、進化を徹底考察

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新型ヴェゼルのサイドシルエット(筆者撮影)

車体には、燃料タンクを一般的な車体後部ではなく前席の床下に設置することで、車内や荷室の広さを実現するホンダ独自の「センタータンクレイアウト」を先代と同様に採用する。室内サイズは、長さ2010mm×幅1445mm×高さ1225~1240mm。室内長が先代より80mm伸びた新型では、後席の足元スペースを35mm拡大し、乗員の快適性を向上した。また、6:4分割の後席シートは、左右の背もたれを前に倒すダイブダウン機構により、フラットな広い荷室スペースとなるほか、前席の背もたれを前に倒せば長さ約1900mmを確保でき、大人2名が車中泊を楽しむことも可能だ。さらに後席の座面を背もたれ側に上げることができるチップアップ機能も備えるため、鉢植えなど背が高い荷物の収納にも対応する。先代でも好評だった、多様なシートアレンジによる荷室の高い実用性は健在だ。

新型ヴェゼルのインテリア(筆者撮影)

前席では、フロントピラーを後退させ、ドライバーの視界をワイドにしたことで、さらなる視認性の向上も実現する。また、ボンネットフードからドアのショルダーラインまでの形状を工夫し、ドアミラーをドアのアウターパネル(ドアスキン)に装着するなどで、ピラーとミラーの間に一定の隙間も設定する。これにより、歩行者などを見やすくし、カーブを曲がる際の視認性も高めた。

なお、新グレードのハイブリッド仕様e:HEVプレイでは、運転席と後席のルーフをガラスにしたパノラマルーフも装備し、オープンカーに乗るような開放感も演出する。さらにハイブリッド仕様のe:HEV Zとe:HEVプレイには、ボタンを押すだけでテールゲートが開くハンズフリーアクセスパワーテールゲートも搭載。新しく予約クローズ機能も設け、予約ボタンを押して車両から離れると、テールゲートが自動で閉まる装備も追加した。

パワートレインはガソリンとハイブリッドの2種類

新型には、2種類のパワートレインを搭載した仕様を用意する。1.5L直列4気筒ガソリン車と、そのエンジンに2つのモーターを組み合わせたe:HEVシステムを採用するハイブリッド車だ。特に新型では、前述したようにe:HEV搭載車がラインナップの中心だ。ベースグレードのX、先代でも売れ筋グレードだったZにはFFと4WDを設定するほか、パノラマルーフやツートーンカラーを採用する前述した新グレードのプレイ(FFのみ)も用意する。一方のガソリン車は、先代が5グレードあったのに対し、新型はGというグレードのみが設定されている(FFと4WDを用意)。また、以前あったターボエンジン車は、新型には設定されていない。

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