「年収を偽って婚活」の36歳男性が直面した事態 マッチングアプリで知り合った彼女は…

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ただし、その彼女は「ギャルっぽい見た目」の既婚者だった。親や姉たちにはとても紹介できないと伸之さんは感じていた。彼女とは3カ月ほどで別れてしまった。

不倫は決して誉められた行為ではない。でも、伸之さんはだまされたわけでもない。相手が既婚者だと知っていて付き合ったのであり、その数カ月間で男性としての自信を取り戻すことができた。

「その後、合コンで彼女ができました。好きになったきっかけは顔がすごくタイプだったからです。でも、この人とも5カ月ほどでお別れしてしまいました。私以上にコミュニケーションが不得意な女性で、食事代を出しても『ごちそうさま』も言ってくれないことが不満でした。それを口に出せなかった私にも問題があるのですが……」

その後、伸之さんは出会いの場を婚活アプリに移した。3年間ほどで20名弱の女性と出会い、5名とは男女関係に至ったと明かす。「交際」とは書かないのは、不純な動機も混じっていたからだ。

「結婚というよりも彼女が欲しかったのが当初の目的です。でも、話してみて『いいな』と思えなかった相手は大切にできないこともありました」

客観的に見ればいわゆる「ヤリモク」と言われても仕方ないだろう。それだけではない。冒頭で指摘したように伸之さんは年収を偽っていたのだ。

「当時年収が400万円半ばでしたが、600~800万円にして活動したらマッチング率が大幅にアップしました。今思うと酷い話ですが、それができてしまうのがアプリでもあります」

そしてマッチングしたのが愛さんだった。見た目重視の伸之さんは「写真よりも実物のほうがキレイだ」と感激したと回想する。経歴を偽って出会ったことのしっぺ返しは後述する。

結婚を視野に入れ、同棲を始めた2人だが…

愛さんは大学卒業後、事務職としてまじめに働いてきた。伸之さんによれば、「内向的で、数少ない友達と深く付き合うタイプ」。伸之さん自身も外向的とは言えないので似た者同士で惹かれ合ったのかもしれない。

「社会人として自立しているのも心強く感じました。あとは、タイミングもちょうどよかったのだと思います。私の両親が結婚したのは父が35歳のときです。自分もそれぐらいまでには結婚したいと漠然と考えていました」

マッチングしてから2カ月後には付き合い始め、翌年には結婚を視野に入れて同棲を始めた2人。その際、伸之さんは「本当の年収」を愛さんに知られてしまう。

「LINEの返信がすぐには返って来なくなりました。理由も教えてくれません。週末に会ったときに、『ちょっと聞いていい? 年収はいくら?』と聞かれました」

観念した伸之さんは実際の収入を明かし、奨学金も返済中なのだと話した。愛さんは泣いてしまったという。

「私にうそをつかれたショックだけではありません。世帯年収1000万円の家庭が夢だったそうなのです。本当は夫の年収だけでその金額に達したかったそうですが、無理ならば2人合わせてでも、と。彼女の年収はそのときの私と同じぐらいなので、その夢を壊すことになってしまいました」

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