結婚条件は「年齢と見た目」の男性の驚きの結末

露骨すぎる要求にも、嫌がらない相手の本音

結婚相談所で相手が求める条件から大きく外れているにもかかわらず、結婚できた理由とは?(イラスト:堀江篤史)

「奇跡の結婚だと思います!」

結婚相談所を経営している知り合いから興奮気味の報告があった。山本直之さん(仮名、49歳)は高校卒業後に自動車整備士や内装業などの職を転々とし、現在は小さな機械メーカーの営業職に就いている。

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年収は360万円ほど。1人息子の直之さんが30歳のときに父親は他界し、都内の実家で老母と2人暮らしだった。そんな直之さんが結婚を決めたという。相手は5歳年下の香苗さん(仮名)だ。

結婚とは生活そのものなのでキレイごとでは済まない。とくに結婚相談所で相手を探す場合は、年齢・学歴・職業・年収・家族構成・親との同居の有無・喫煙の有無・婚歴・居住地域などの情報を開示し、お互いを事前に選び合う。当然、プロフィール写真も重要だ。相手が求める条件から大きく外れている場合、お見合いを申し込んでも断られてしまうことが多い。

相談所経営の知人によれば、直之さんは「見た目は普通で、ファッションセンスも比較的よい」のが救いだが、「人の目を見て会話できなかった」という決定的な弱点があった。奇跡というのは大げさだが、結婚しにくい条件があるとは言える。

40代半ばになって自己啓発セミナーに通う

直之さんから指定された平日の夜、Zoomにてインタビューをした。画面の向こう側に現れた短髪の直之さんは紺を基調としたキリっとした服装。似合っていますねと指摘すると、「会社の作業着です」と目を細めた。笑った顔が俳優の中尾明慶に少し似ていると思った。

確かに饒舌ではない。しかし、こちらの質問をちゃんと聞いて、いろいろと思い出しながら腹を割って話してくれていることが伝わってくる。会話が苦手とは思えない。聞けば、40代半ばになってから3年間も自己啓発セミナーに通い、少しずつ自分を変えた結果だという。

「僕は仲間内でもあまりしゃべらないタイプでした。話したい気持ちは自分の中で渦巻いていても、表現ができないんです。嫌な奴だと思われたくない、という気持ちが先行してしまって……。場を和ませて引っ張っていけるような人に憧れていて、それができない自分を好きになれませんでした」

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