SECがゴールドマンをいきなり提訴、金融界の回復に冷や水


 狙いすましたとしか思えないようなタイミングだった。米金融界の好決算が相次ぐ中、米証券取引委員会(SEC)は投資銀行最大手ゴールドマン・サックスを証券詐欺の容疑で提訴した。

3カ月前、オバマ大統領が金融規制強化案(ボルカー・ルール)を発表したのも、ゴールドマンの決算発表当日。公的資金の力を借りて業績改善を果たした“ウォール街”に対し、米政権が不正摘発と規制強化という金融危機の総括を突き付けた格好だ。

問題視されたのは、ゴールドマンが2007年に組成したサブプライムローン(低所得層向け住宅ローン)担保証券の価値に連動するシンセティックCDO(合成債務担保証券)。

販売の際、大手ヘッジファンドのポールソン社が、そのCDOに組み込む証券の選定にかかわったことを他の投資家へ説明しなかった。

しかも、ポールソン社は選定した証券の価値下落を見込み、CDOが下落すれば利益が出る保険契約(CDS)をゴールドマンと結んでいた。こうした意図や経緯を知りながら、いっさい情報を開示しなかったという疑いである。

対するゴールドマンは徹底抗戦の構え。理由として、(1)自らもこのCDOで大損した、(2)投資家はプロで、商品の情報は熟知している、(3)ポールソン社のような選定の関与は一般的である、(4)通常、売買当事者の情報は開示していないこと、を挙げた。

規制強化で収益圧迫も

金融専門家の間でも、米金融界にはSECに批判的な見方は多い。

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