ロヒンギャとミャンマー国民に見た和解の兆し 学生連盟が「謝罪文」、共通敵「国軍」を前に協調

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さらに、「ロヒンギャの人々がどこに住んでいるのかをまず知りたいです。教えてください。まだ私は若いので、ロヒンギャについてこれまで耳にする機会はありませんでした。あなたたちのことについて、たった今知ったのです」と発信したミャンマーの若者もいた。

このコメントの背景には、国際社会がこれほどまでにロヒンギャ問題について非難の矛先を向け、国際法廷の場で糾弾されてきていたことについて、ミャンマー国民の興味関心はこれまでさほど強くなかった現実がある。

「革命の顔」ササ氏もロヒンギャとZoom会談

この流れは、今にわかに国際社会からも注目を浴びているこの人物の発信からも明白となっている。アウン・サン・スー・チー氏を支持する「連邦議会代表委員会(CRPH)」から、「国連特使」に任命され、現在民主化に向けて精力的な発信を続けているササ氏だ。

医師であり慈善活動家でもあるササ氏のフェイスブックやツイッターは任命からたった数日で数百万人のフォロワーがつき、今や国軍支配に抗議する「革命の顔」になりつつある。国内に多数存在する少数民族武装グループの代表者らと連日Zoomでミーティングを行っており、3本指を立てる合図で笑顔を見せる武装グループ代表者らとのスクリーンショットを投稿すると、常に数万件以上の「いいね」がつくほどだ。

そのササ氏が今、ロヒンギャに関して積極的な投稿をし始めているのだ。ロヒンギャ難民キャンプで先週大規模な火災が発生した際にも、ソーシャルメディア上に「私の心はとても重く悲しみに包まれています。愛する人々を失ったロヒンギャの兄弟姉妹たちへ、心からの哀悼の意を表します。あなたたちが家(ミャンマー)に帰って共に平和裡に暮らせる日が来ること願ってやみません」と投稿。公にミャンマー側から「ロヒンギャ」という言葉が使われることはほとんどなかったなかで、「国連特使」としての任務を果たす人物が公然と「ロヒンギャ」と呼ぶことを許されている空気は、これまでには考えられないことだ。

ミャンマーの少数民族出身であり、「国連特使(CRPHが任命)」として活動するササ氏は、世界のロヒンギャ組織のリーダーたちとのZoom会談を実現させた(写真:フェイスブックより)

さらに、ササ氏は各国に散らばっているロヒンギャ組織のリーダーらとのZoom会談も実現させた。「こんなにも言いようのないほど素晴らしいミーティングを兄弟たち、世界のロヒンギャのリーダーたちと行うことができた。2月1日のクーデター以降、300人もの武器を持たない市民を殺害してきた国軍、その同じ国軍により長年弾圧されてきたロヒンギャの兄弟姉妹たちに、公平平等を共に届けましょう」と力強く投稿させた。そのZoom会談には、日本のロヒンギャ組織代表のゾウミントゥさんの姿も写っている。

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