ラクオリア創薬「総会で株主完勝」の画期的事態

会社側提案を否決、質疑も中身あるやりとりに

ラクオリア創薬に株主提案し、勝利した柿沼佑一弁護士(撮影:風間仁一郎)

株主側提案が可決されて、社長を含めた経営陣の刷新を勝ち取る――。

日本のコーポレートガバナンス史上、前代未聞の出来事がジャスダック上場の創薬ベンチャー・ラクオリア創薬の株主総会で起きた。

3月25日、ラクオリアの株主総会が午前10時半から本社がある名古屋市内で開催された。同社の株式を10%超保有する個人投資家で弁護士の柿沼佑一氏による提案が、株主の圧倒的多数による賛成ですべて承認された。

「異変」は株主総会前から始まっていた

新しい取締役には、現在も取締役副社長である渡邉修造氏、社外取締役の土屋裕弘氏、柿沼氏が推した武内博文氏(新任)の3人が選ばれた。監査等委員の社外取締役は株主提案どおりの顔ぶれで、柿沼氏と公認会計士の石井幸佑氏、中外製薬で研究開発業務などを歴任した宇津恵氏の3人が、現任の3人とそっくり交代する形で承認された。

渡邉、土屋両氏は会社側が提案した取締役候補でもあったが、会社側提案は否決され、株主提案の候補として取締役に選ばれた格好だ。

「異変」はすでに株主総会前から始まっていた。

会社は総会開始のわずか1時間前に突然、「総会付議議案の一部撤回」を発表した。まず、会社側は取締役候補として前述の渡邊、土屋両氏を含む4人の選任を求めていたが、渡邉、土屋両氏以外の2人を候補から取り下げた。

さらに、2号議案で提案していた補欠の監査等委員1人の選任も取り下げた。

次ページ議案の一部撤回というドタバタ劇
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