ラクオリア創薬、異例の株主提案への「大反論」 経営をめぐる大株主との「すれ違い」が表面化
株主提案は唐突かつ意外だった
――株主提案について、率直にどう受け止めましたか。
谷 提案は正直、唐突かつ意外だった。というのは、筆頭株主の柿沼氏とはこれまでもコンタクトしてきたからだ。会社の個人株主向けの説明会などに参加してくれていたし、われわれから説明することもあった。われわれのやり方を理解し、支持してくれている、と思っていた。
髙松 2020年の12月上旬に柿沼さんに年末のあいさつに行きたいと伝えたが、柿沼さんから忙しいと言われてしまった。それで今年の年頭にあいさつに行くと、いきなり株主提案を出すと言われた。
――柿沼氏によると、2020年8月の業績予想修正後に谷社長の交代を要求したのに、会社から返事もなかったといいます。渡邉さんとの面談も断られ、秋になってやっと髙松さんと3人で会うことになりました。渡邉さんに「社長になってほしい」と伝えたが、渡邉さんの返事ははっきりしないものだったと説明しています。
渡邉 私1人で会えば、「言った」「言わない」で柿沼さんに迷惑をかけることにもなりかねない。インサイダーの問題もあるので、髙松取締役と2人で会った。その際、ラクオリアの研究のあり方について、柿沼さんには理解してもらえていたと思う。
たしかに、「いずれ社長になるつもりはある」と言った。それとなく(社長交代が近いと)伝えたつもりだったが、柿沼さんにはわかってもらえなかったようだ。筆頭株主とはいえ、「来期に社長交代です」とは言えない。お互い、理解のすれ違いがあったのかもしれない。
埼玉の弁護士が「異例の株主提案」に踏み切る事情
インタビュー/柿沼佑一弁護士「きちんと経営できればラクオリアは飛躍する」
インタビュー/ラクオリア創薬「製薬会社はそんなに甘い商売ではない」
ラクオリア創薬の株価・業績 は「四季報オンライン」で
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら