まだ「スキルアップに囚われる人」の残念な未来 「ポジション思考」に転換すべき深い理由

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

多くの外資系企業では、マネジャーコースと専門職コース(IC:インディビジュアルコントリビューターと呼ばれます)へと、大きく2つのキャリアトラックに分かれるのが一般的です。

マネジャーはチームをマネージして成果を上げる役割を担っており、専門職はチーム内で自分の能力を発揮して貢献する役割を担っています。コースによって必要な学びも異なるため、30歳くらいになるとみんな真剣に目指すポジションを意識するようになります。

日本では、待遇を上げる手段として管理職があてがわれる傾向もあり、ポジションを目指すという意識はまだまだ希薄です。しかし、ジョブ型雇用が中心となるポスト終身雇用時代には、必然的にポジションを意識してキャリア形成をする人が増えるはずです。

市場価値向上のためのHOWを知る

重要なのは、自分が目標としているポジションに近づくという視点です。まずは目指すステップ・ポジションを想像する。そのうえで、現状の自分を振り返り、ギャップを知る。

『転職2.0』(SBクリエイティブ)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

そのギャップを埋めるためには、どんな学びが必要なのかという順に考えるのです。

現状と目指すポジションとのギャップが見えれば、次のアクションが取りやすくなります。ギャップを埋めるために英語が必要であれば、積極的に英語を学べばよいでしょう。あるいはギャップから考えると、学びよりもつながりをつくるほうが先決だと気づくかもしれません。

つながりをつくる場合は、異業種交流会や各種の勉強会・セミナーに参加するといった方法があります。

いずれにせよ、場当たり的に行動している人ほど、何の根拠もないのに「これだけ行動しているのだから、必ず報われるはず」などと思い込みがちです。これは「努力すれば報われる」という価値観を教えている日本の教育のせいでもあります。しかし、本来は「正しい努力をすれば報われる」が正解です。努力の仕方を間違うと、物事は徒労に終わってしまうことを知っておきましょう。

村上 臣 LinkedIn(リンクトイン)日本代表、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部客員教員、ポピンズ社外取締役、ランサーズ社外取締役

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

むらかみ しん / Shin Murakami

青山学院大学理工学部物理学科卒業。大学在学中に仲間とともに有限会社「電脳隊」を設立。2000年8月、株式会社ピー・アイ・エムとヤフー株式会社の合併に伴いヤフー入社。2011年に一度退職した後、再び2012年4月からヤフーの執行役員兼CMOとして、モバイル事業の企画戦略を担当。2017年11月に8億人超が利用するビジネス特化型ネットワークのLinkedIn(リンクトイン)日本代表に就任。日本語版のプロダクト改善、利用者の増加や認知度向上に貢献し、2022年4月退任。株式会社ポピンズ 及び株式会社ランサーズの社外取締役ほか複数のスタートアップの戦略・技術顧問も務める。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事