商売の素質がない人が知らない「儲かる」共通点 SaaSビジネスが「秀逸」と言える三つの理由

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SaaSが高い株式評価を受けやすい理由としては、

①月額課金のため、将来の収益が読みやすく、LTV>CACが成立していることを説明しやすいため、投資家も投資しやすい。 
*LTV:Life Time Value、顧客生涯価値、ある顧客から生涯得られる利益を指す *CAC:Customer Acquisition Cost、顧客獲得費用
②1:n構造が成立しているため、損益分岐点を超えた部分の売上は大半がそのまま利益になる(ため、一定以上のスケールが取れると高利益率になる)。
③業務プロセスにロックインされるため、解約しづらい。

という点が大きい。ただ、この文章を読んで、「よし、SaaSをやれば俺も大成功だ!」と思う人は商売の素質があるとは言い難いだろう。

実際、SaaSはすでに過当競争になりつつあり、今後は成功への道筋が見えている限られたサービスへの集中投資が行われる局面になるだろう。重要なのは、この3つの成功要因が、ほかのビジネスに当てはめられないかを考えてみることなのである。

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例えば、SaaSほど業務プロセスにロックインされるわけではないが、オンラインサロンでも①と②の条件は満たされており、実際、億単位の売上が出ていると推定されるサロンも出てきているが、ベンチャーキャピタルの投資対象にはなっていない(もっとも、今後は芸能人や有名人をブランドとして立てて、そのまま上場させるような「ほぼ日」型の企業はもっとたくさん出てくると予想する)。

成功しているビジネスモデルの表層をなでるのではなく、まったく別領域と思われているようなビジネスモデルに対し、「実は同じことなんじゃないか?」と考え、実際に形にしていくことが重要なのである。

注)SaaS
「Software as a Service」の略。これまでパッケージ型で提供されていたソフトウェアをインターネット上で簡便に利用できるようにしたサービス。例えば、会計ソフトであれば、パッケージソフトとして「勘定奉行」や「弥生会計」等が存在したが、「freee」はインターネット上から無料でアカウントを作成できることで、会計ソフト導入のハードルを下げることに成功した。
注)ほぼ日
元々は「糸井重里事務所」としてスタートした企業だが、「ほぼ日手帳」などの商品のヒットにより、株式会社ほぼ日として2017年にJASDAQに上場した。
事業家bot
じぎょうかぼっと

東京大学在学中に起業、のち中退。フランチャイズチェーン企業に事業売却後、売却先企業にて、新規事業及び経営企画管掌の役員を務める。再度起業し、現在年商10億円以上の企業を経営。起業しビジネスを作っていくプロセスの中で、「金儲け」のノウハウが確立していないこと、既存のビジネス書があまり当てにならないことを痛感し、「金儲けのノウハウ」をまとめることを決意。twitterのフォロワーは約3万3000人。

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